母が深夜にキレて家を飛び出してから…
まず、父は今まで働いた事がないので仕事ももしかしたらクビになったりするかもしれない+なるべく手堅くいきたい…すぐに住む場所もほしいので福利厚生がしっかりしているところ…と言う事で母は父に公務員をすすめた。
私が物心ついた頃には父は公務員だったから何とかしてなれたのだろう。
家を飛び出してからバタバタしているなか弟が生まれた。待望の男の子である。
義理の実家は男の子を産んで当たり前だ。って態度だったらしい。
父は母の事が本当に大好きだった。子供でもわかるぐらい。
そのせいか、子供に時間をとられて自分の事をかまってくれない私たちの事が嫌いになっていった。
私たちはエレベーター無しの5階の社宅に住んでいたので、何処かに出掛けて帰宅する時まだ歩けない私を抱っこして家まで運ぶのは父の仕事だった。
ある日、いつものように私を抱っこして父が階段を上っていたら、私がお尻をむずむずさせてて母が何だろうと思い様子を見た…何と父が私のお尻を抓っていたのだ。その場で怒ったが言い訳が「運んでやってるのに感謝の言葉がない」話せないのだから当たり前である。
母はまだ小さい弟を抱っこしていたのだが、こんな人には任せられないと思い2人を抱えて5階までそれからあがるようになったと言っていた。
月日がたち母は私を保育園にいれようとした。ある日、散歩の時に幼稚園の前を通ったら「遊びたい。ここがいい」と柵を掴んで離れようとしなかったらしい…
次の日も幼稚園見に行きたい。と駄々をこねて毎日通って母は根負けし幼稚園へ入園の希望を出した。
大人になってから聞いたのだがこの幼稚園は富裕層でないと入れなかったらしい…
今では公務員と言えば手堅く月謝の支払も遅れる事なく優良物件に思えるが当時はそこまでだったみたい。
だから入れないだろうと思ってたけど園長先生が毎日柵にしがみついてる私を覚えてたみたいで、そこまで気に入ってくれたのなら…と許可が下りたとか何とか(本当かは知らない)
私だけ幼稚園で弟だけ保育園は可哀想と言う事で弟も2年後その幼稚園に入園することになる。
最近、聞いたのだがこの幼稚園月謝35000円だったらしい。月謝×2は辛かったけど差別みたいな事はしたくなかったから頑張ったと言っていた。(今の相場がわからないので高いか安いかわからない)
深夜に家を飛び出したぐらいだし義理の実家とは疎遠になっているのかと思いきや普通に帰ってた。
小さい頃は母も帰ってたんだけど小学校3年生ぐらいの頃になると義理の実家に行くのは父と弟の3人だけになった。
私は、おばあちゃんが大好きだった。当時は嫁いびりの事なんて知らないし…
夜寝る時はおばあちゃんと一緒、帰る時は駄々をこねる、何するにもおばあちゃんと一緒で親の後ろを付きまとう雛のようだった。
おばあちゃんは最初は弟の事ばっかり可愛がってたらしいがここまで懐かれたら貴女の方が可愛く思えてくるってものよ。と大人になってから母に聞かされた。
小学校3年生ぐらいの時に小型の携帯電話が発売された。
当時は白黒画面でモニターも狭く、本当にただの電話。子機みたいな感じ…それを母は父に内緒でもっていた。
私たち、子供には内緒だよ。って言ってた…
この辺から家族がおかしくなっていった。
つづく