平成23年10月20日、「第13回地域主権戦略会議」が開催され、①出先機関改革、②補助金等の一括交付金化について検討が行われた。
補助金等の一括交付金化については、「平成24年度における一括交付金の拡充方針(案)」が示され、「地域主権戦略大綱」(平成22 年6月22日閣議決定)における整理方針をもとに、対象となりうる事業を更に精査していくこととされている。
平成24年度概算要求における地方向け補助金等に関しては、厚生労働省は、経常に係る補助金・交付金等について、「障害者自立支援給付費負担金」、「地域生活支援事業補助金」等の「障害保健福祉費」は一括交付金化の「対象外」と判断している。
今回の判断はあくまでも厚生労働省によるもので、今後、「地域主権戦略会議」を中心に関係府省と検討する中で、「対象」「対象外」を判断していく予定。
以下、平成24年度における一括交付金の拡充方針について(案)より引用。
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平成24年度における一括交付金の拡充方針について(案)【一部抜粋】
国庫補助金等の一括交付金化については、「地域主権戦略大綱」(平成22年6月22日閣議決定、以下「大綱」という)、「平成23年度予算編成の基本方針」(平成22年12月16日閣議決定)等に基づき、地域自主戦略交付金の拡充に向け、以下の方向で取り組む。
1 投資関係
(都道府県分)
・事業選択における自由度をより拡大するとともに、効率的・効果的な執行が可能となるように、地方の意見を聞きながら、対象事業の拡大、増額を図る。
・検討に当たっては、地方からの提案も踏まえ、積極的な対象事業の追加・対象要件の見直しを行うこととする。その際、個々の補助金の目的・性質や一括交付金化した場合の効果等の観点を踏まえる。
(市町村分)
・都道府県分と比べ、年度間の変動や地域間の偏在が大きいなどの課題が指摘されており、地方からも慎重な検討を求める意見がある。また、本年3月に発生した東日本大震災の影響等も勘案する必要がある。
・これを踏まえ、平成24年度においては、市町村の規模又は地域により、導入対象となる地方公共団体の範囲を絞って検討してはどうか。
例えば、まずは市町村のうち、規模も大きく、都道府県に準じた権能を有する政令指定都市を対象に検討を進めてはどうか。
2 経常関係
・経常に係る補助金・交付金等については、その太宗が「社会保障・義務教育関係」であり、かつ全国画一的な保険・現金給付に対するものや地方の自由裁量拡大に寄与しない義務的な負担金・補助金等がかなりの部分を占めている。
・また、その他の部分についても国家補償的性格のものや地方税の代替的性格のもの、国庫委託金、特定財源が国費の原資であるもの等が相当程度を占めているとともに、地方団体からは「全国画一的なもの、特定の地域に関するもの、地方の自由裁量の拡大に寄与しない義務的な経費は対象としないこと」等の意見がある。
・以上を踏まえ、大綱における整理方針をもとに、対象となりうる事業を更に精査していくこととする。
(参考)
[内閣府]第13回地域主権戦略会議
http://www.cao.go.jp/chiiki-shuken/kaigi/kaigikaisai/kaigidai13/kaigi13gijishidai.html