ある貧しい家にも、
毎年サンタクロースがやって来ていました。
お母さん一人で女の子を育てながら、
一生懸命働いて、
クリスマスプレゼントを用意していました。
小学3年生の頃までは、
「リコちゃん人形が欲しいなぁ~、
でもクマさんのぬいぐるみもいいなぁ~」
なんて言っていたので、
貧しくても子供の笑顔の為にと、
毎年用意できることを誇りにも思っていました。
しかし4年生になった翌年、さり気無く
「今年はサンタさんに何頼むの~?」って聞いても、
「わたし、いらないの~」と言い、
クリスマス当日の枕元にも、何も書いていないのです・・・
困りはてたお母さんは、
学校で使えるようにと
“ノート”や“鉛筆”などをこっそりと置きました。
5年生の時も、
6年生の時も・・・
そのたびに、
お母さんは何かしら必要かもしれない物を枕元に置きました。
そんな娘も成人し、
二十歳の誕生日の日に、
お母さん宛てに手紙が届きました。
そこにはこう書かれていました。
「お母さんへ
おかげさまで無事、二十歳を迎えることが出来ました。
あの時、
お母さんがわたしを引き取ってくれなかったら、
今のわたしはありません。
お母さんが一生懸命働いてくれなかったら、
今のわたしはありません。
小言をいわれるときも、厳しく叱るときも、
お母さんの愛をいっぱい感じていたよ。
クリスマスプレゼントも、
“いらない”って言っても毎年くれたしね♪
小学4年のころ、
サンタクロースは親なんだってどこからか聞いて、
家も貧しかったでしょ?
だから、
お母さんに無理をしてもらいたくなくて、
頼まなかったんだよ!
それなのにお母さん、
毎年枕元においてくれてさ・・・
だからわたし嬉しくって、嬉しくって、
クリスマスの朝は、
毎年泣いてたんだ(笑)
その気持ちが嬉しくてさ・・・
そんなお母さんの子供で本当に幸せものです。
本当に本当にありがとう。
いつまで経ってもお母さんの子供であることは
変わらないんだから、
これからもよろしくお願いしますね。
二十歳になった娘より」
読み終えたお母さんは、
娘のしていた不明な行動の全てがつながり、
涙がこぼれ落ちました・・・
今年のクリスマス、
娘が帰ってくるかどうかは分からないけれど、
大好物を作って待つそうです。