高2の長女が言う。
「お父さん、聞いて―な。学校のみんな、「おジャ魔女どれみ」のことを知っている人はおっても、どんなのか知っている人がおらへん」
「おジャ魔女どれみ」の20周年作品「魔女見習いをさがして」を見た。
せっかくだから次女と長女と一緒に見た。
次女がおジャ魔女どれみに触れたのは、つい、このあいだの話だ。
自分がおジャ魔女どれみに出会ったのは、昔「アニメ批評」というムック本があって、それの記事を見て興味を持ったからだ。
そんな感じで入ったので最初に見たのは21話の「マジョルカグッズは危険がいっぱい」からというかなりの後発組。
しかしこの最初に見たエピソードがとてもよくできていて、冒頭に主人公どれみが大きく口を開けるシーンがあるのだけれど、口の中の表現がハートマークなんだよ(笑)
うわぁ~、これでもうこのアニメ見るの確定! ってのは半分本当の話なんだけど、今でもベストエピソードだと思っています。
どこがどういいのかは書いていったらそれこそ記事一つ分になってしまうので、ここでは書きませんが。
おジャ魔女どれみは人気アニメだったのでその後続編がたくさん作られるようになったのですが、無印の後もいくつか見てみたんだけれども、どれも駄作。
当時の自分から見てもダメだこりゃ、状態でして、後で知ったんですけど監督が佐藤順一氏から変わっていたんですね。
佐藤順一氏を初めて意識したのは「美少女戦士セーラームーン」の時だったと思う。
あの頃、自分は人生で一番少女漫画を読んでいた時期でして(笑)、セーラームーンの漫画版は読んでいなかったけど、たまたま夜見たセーラームーンが大きなお友達、つまりアニメアニメした絵柄でなく、少女漫画っぽい絵柄だったのにちょっと興味を持ってなんとなく続けて見ていました。
で、結局最終回まで見てしまいまして、セーラームーンは人気アニメになったので、続編がたくさん作られて、なんとなくいくつかは見てみたんだけど、どれも駄作。
後で調べてみたら監督が佐藤順一氏から変わっていたという……
どれみもセーラームーンも、最終回はとても素晴らしいですね。
何が素晴らしいって、すでに次回作が決まっているのに、きっちり完結させているというところ。
職人芸ですよね。
佐藤順一監督の主人公(ヒロイン)の特徴として、バカでおっちょこちょいなんだけど、お人好しでおせっかいなところが挙げられる。
まさにですねぇ
「知識、経験、ないけれど、キャラとハートがおおまかカバー」
っていう歌詞がよく表していると思う。
名言だね。
セーラームーンの主人公うさぎも、泣き虫という特徴があるんですが、その設定のおかげで最終回がとても心に染み入るものになっている。
で、この映画の感想ですけれど、このようなお話をメタ視点で捉えた映画になっていまして、ネタバレじゃないと思うんですけど、映画の最後には必殺技の「マジカルステージ」が発動するんですよ。
そのシーンを見て思わず心の中に
「でもね、もしかしたらほんとーに できちゃうかもしれないよ!?」
という言葉が頭の中にぱぁ~っと浮かんできたんですね。
よく考えたらおジャ魔女どれみの名作OP「おジャ魔女カーニバル!!」には”魔法”とか”呪文”という文句が含まれていないんですよね。
その代わりに「ドキドキワクワクは年中無休」なんですよ。
ただ、先日「声優になりたくて ~カナコとせろりの上京物語~」というドキュメント番組を見たんですが、アニメを取り巻く状況はけっこうドロドロとしていまして、何て言うんだろ、アニメはアニメとして見なくてはいけないというのはあるんだけれど、そんな現実に疲れている人たちにとっての佐藤氏ができる範囲で応えたアニメによるメッセージとも受け取ることができるような気がします。
なんかあっさりした感想なんですが、これ以上書くと泥沼にはまりそう……