約3週間後、フジオとご飯に行くことになった。

おそらくこの日、
私とのこと考えて!と言った返事が聞けるはず。

そして、ご飯の日。
早速切り出す。
私「ちゃんと考えてくれた?」

フジオ「考えたよ…。俺、仕事辞めようと思う。」

私「ポーン!!!」

私の期待は見事に裏切られた。
こんなに嫌な思いをしながらも、
それでも私は
フジオが私のことを選んでくれると期待していた。

私「えっ…と、、、それは、私とは結婚できないってこと??」

フジオ「そう…だね。そういうことになる。」

私「仕事は?辞めてどうするの?」

フジオ「資格の勉強する。ファイナンシャルプランナーとか金融系の資格とる。資格取れたら会社に誘ってくれてる人もいる。」

私「資格の勉強は仕事しながらすればいいじゃん。」

フジオ「俺はそんなに頭良くないし器用じゃないから勉強するなら集中してやりたい。何年かかるか分からないし俺の生き方はリスキーだと思う。nanaminは俺とは別れたほうがいいと思う。」

私「なにそれ!?私は何年も前からファイナンシャルプランナーとか資格の勉強したら?って勧めてたよね!それを何、今頃になってやるとか言ってんの!?結局、フジオは初めから私と結婚する気なんてなかったんじゃない!!」

フジオ「そんなことない!!ちゃんと考えてたよ!考えたけど、俺は今これをしたいと思ってしまったんよ。

…それに、nanaminの親とは合わないと思う。結婚しても肩身が狭い思いをして生きるのはしんどい…。」

私「そんなの始めっから分かってたじゃん!分かってたから、一緒に認めてもらえるように頑張ろうって今までやってきたのに!折角、私の親も結婚していいって言ってくれてるのに!」

フジオ「それは俺を認めてくれた訳じゃないでしょ!?」

確かに、フジオには私の親のことで今まで嫌な思いをさせてきた。結婚して、それがずっと続くと思うと、しんどいと思う気持ちも分かる。

もう何を言ってもフジオの気持ちは変わらないようだった。

私「フジオの家に預けてある私の荷物返してもらわないとね…」

フジオ「そう言うと思って持ってきた。」

あー、私達ホントに終わるんだな…。

今までお互いの家に私物を置いたままだった。
なんとなく、この荷物がある限り完全に切れることはないと思っていた。

ご飯の帰り、私の家にあるフジオの荷物を引き取りに私の家にやってきた。

ホントに終わるんだなー。6年間長かったなー。
って感傷に浸るが、なぜか涙が一粒も出ない真顔
寂しい気持ちはあるが、なんだろう。。。悲しいって感じない。
私って、こんなに冷めた人間だっけ!?
と自分でも驚いた。

最後の去り際、フジオが
「nanaminはもっと自分に自信持っていいと思う。自分は病気だから…って思ってると思うけど、それを受け入れてくれる人は絶対いる。もっと自信持って欲しい。」
と、涙ながらに訴えた。

ここで、一緒に涙を流したほうが感動的だっただろうか?
だが、全く涙が出なかった。

むしろ、
お前が私の女としての自信、粉々にしたんだろうが!ムキー

とツッコミたくなった。

こうして、私とフジオの6年間に及ぶ交際は終わりを迎えた。