私の男

グアム社員旅行のときのお伴で読んだ小説。

第138回直木賞受賞作品。

黒いオホーツク海のそばで繰り広げられる、

震災孤児花と、養父淳悟との禁忌の情愛。

当然ではあるが、グアムの青い空には全く合わないw

花が結婚する場面から、過去に遡っていく形式をとっており、

段々と二人の秘密が明らかになっていく。

淳悟の精神の壊れ具合が半端なく、

お互いに何かが欠落した人間同士だからこそ、惹かれあうのだろう。

ただの、ファザコン・ロリコンの話に終わっておらず、

とても印象に残る小説でした。

それにしても、冬のオホーツク海と町並みの情景はとても重苦しく、

グアムに向かう高度1万フィートの機上にあっても心が晴れることはなく、

昔観た映画『海猫』を思い出していました。

この映画も暗かったな・・