こんにちは。
先日、遊びに来た友人と久々にこの映画を観ました。
The Shawshank Redemptionです。

(画像はリンク先のWikipediaからお借りしています。)
言わずと知れた名作ですね。
冤罪によって投獄された有能な銀行員が
刑務所の中でも希望を捨てず生き抜いていく姿が
多くの人に希望を与えるようで、アメリカで大人気の作品です。
さて、この作品では
カラスの雛に幼虫をあげるシーンがあるのですが
ちょっと「あれ?」と思ったので少し調べてみました。
日本語版Wikipediaでは、このシーンについて
「幼虫をカラスの雛に与えるシーンには、動物愛護団体が立ち会った。
彼らは生きている幼虫をヒナに与えないことを要求し、
ダラボン(監督)は餌は釣具店で買ったので大丈夫だと説得した。」
と、説明しています。
ところが、いくつもの英語サイトによると
"The American Humane Association monitored the filming of scenes
involving Brooks' crow. During the scene where he fed it a maggot,
the AHA objected on the grounds that it was cruel to the maggot,
and required that they use a maggot that had died from natural causes.
One was found, and the scene was filmed."
と、説明しています。(この文はこちらから抜粋しました。)
情報が少し異なります。
ですが、ここでは
「単に情報が異なる」ということを指摘するだけでなく、
それぞれが掲げている情報の内容に注目をして頂きたいんです。
日本語版では
「動物愛護団体に対し、監督が説得した」
という情報しかありません。
その説得に対して動物愛護団体がどう対応したのか、
結果どうなったのか、ということへの表記はないわけです。
つまり、「監督が説得した」からと言って
"So what?" (だから何?)なわけです。
説得は誰でも出来ます。
ただ、相手を納得させられるだけの説得が出来るかどうかは
別問題ですよね。
そして、動物愛護団体が納得出来る行動を取れたのかどうかも
別問題です。
逆に、英語版では
「動物愛護団体は自然死した幼虫を使えと言い、
(自然死した幼虫が)見つかったので、シーンが無事撮影された」
と、具体的に動物愛護団体側の提案策が示され、
それに反することなく撮影がおこなわれたことが表記されています。
ここから、日本語文化と英語文化の違いが見えます。
英語文化では、日本語文化よりもずっと顕著に
"So what?(だから何?)" という質問に対して敏感なのです。
こちらでもお話したように、英語文化では曖昧さを嫌います。
ですから、どんなことに対しても "So what?" と問いかけ、
その答えが明確に得られないものを嫌うのです。
「動物愛護団体に対し、監督が説得した」という
日本語版の情報に対して "So what?" を問いかけてみると
「説得したからってなんなの?」
「説得すれば良い問題なの?」
「結果どうなったの?」
「動物愛護団体は結局どうしたの?」
「この作品の撮影中に幼虫の命は故意に葬られたの?」
などというように、
「説得したからといって何の解決にもなっていない」ことを
指摘する質問が次々と出てくるでしょう。
その点、英語版では
「動物愛護団体の要求」がしっかりと触れられ、
そしてその要求を受けることが出来たという事実が
("So what?" という質問を入り込ませる隙間がないほど)
明らかに示されています。
これが「強い主張」です!
これがライティングの際にも
プレゼンテーションの際にも必要となる「強い主張」の要素です。
こうして「強い主張」を提示できる人こそが
パワフルなライティングを書けて
パワフルなプレゼンテーションを行える人なのです。

私のウェブ書籍、「The Complete Guide to English Writing:
総合的な英語力アップへの近道!」でも
"So what?" のお話をしています。
アメリカでは当たり前に行われる "So what?" の教育。
もちろん Lang Leaves Education のこちらのコースでも行っています。
皆さんも、英語ライティングを行う時や
英語のプレゼンテーション準備を行う時には
意識をするようにしてくださいね。
The Shawshank Redemption、少し重いテーマの洋画ですが
アメリカでは今でもOne of the Best Movie Everです。
是非観てみてくださいね。
今日も読んでくださってありがとうございます。
ミツイ 直子
