お客様情報が社員の頭の中に残ってしまい、引継をおこなう度にお客様のクレームを発生させることを怯えているうちはビジネスではない、社員という名の個人事業者を集めたようなスタイルから抜け出さなければならないと感じていました。

そして、お客様カルテの作成に着手しました。しかし、その作成過程において社員より様々な質問が発生しました。社員によっては自己判断で記入が進みました。一度作り上げた後もどんなタイミングで更新すべきかが問題になりました。都度更新してほしかったのですが、忙しさに紛れて現実的には更新が難しくもありました。決算のタイミングで更新しようと決めても、更新する内容はないと言われることもありました。そんなことはないと否定してでも書かせたかったのですが、例えばこういう話をしたでしょう、と具体的な例を挙げることもできませんでした。それは、お客様との打合せに同席していないと分からないからです。ボイスレコーダーに打ち合わせを収めたいとも思いました。でも、そんなことは非現実です。

私は税理士事務所が本当の意味で個人商店から組織的サービスを提供するビジネスになることは難しいと半ば諦めの境地になっていきました。

そんなとき部下が私をCCに入れたメールをお客様とし始めました。お客様からの返信も私がCCに入ってきました。それを見ていると、手に取るようにお客様の様子や部下の仕事の様子が分かったのです。全てのお客様とメールでやり取りする仕組みにできたらいいのに、そんなことを漠然と考えていた時期がありました。正直、お客様との関係が上手くいっていれば、つまり差し迫った問題がないときは漠然と思うだけで行動に移さないものです。ところが、長年の課題であったお客様情報が引き継がれずにクレームがまた発生しました。そのとき、このメールの仕組みを実現したいと強く感じたのです。

でも、現場で仕事をしているとその壁は明らかに高いことが明白でした。お客様とのコミュニケーションのほとんどはFace to Faceで行われていたからです。メールはほんの一部であり、全てのコミュニケーションをメールに切り替えていくことはサービスそのものを変えるような話です。

訪問したとき、来社したとき、電話で話したとき、それに加えてメールを使用していない高齢のお客様がいます。後押ししたのは父でした。地域の役回りの関係でメールをいやが上にも覚える必要ができた現在70歳を超える父は、相当苦労はしましたが、次第に使えるようになっていったのです。思い切ってメールでやり取りするサービスに切り替えよう。もしかしたら、先を見据えたとき、あのとき良い判断をしたと思えるときが来るかもしれない。訪問しなければいい。電話で話すのを減らせばいい。来社してもらったときは仕方ないけど、サービスの大改革の勝負をしてみたいと強く感じるようになっていきました。

明日はマネジメントできないからたどり着いたサービスのお話をさせていただきます。

本日もブログを読んでいただきましてありがとうございました。