1946年、ロバート・シオドマーク監督。原題は、”The Killers"。出演は、エヴァ・ガードナー、エドモンド・オブライエン、バート・ランカスター他。エヴァ・ガードナーの出世作であり、バート・ランカスターの初出演作である。33歳で初出演なのだから、デビューはかなり遅い。脚本は、アンソニー・ヴェイラーでクレジットされているが、ジョン・ヒューストンも脚本に参加している。製作は、マーク・ヘリンジャーである。

1964年のドン・シーゲル監督の『殺人者たち』は原題は同じ”The Killers" で、もちろん、この作品のリメークである。リメークの方の出演は、リー・マーヴィン、アンジー・ディキンソン、ジョン・カサヴェティス、ロナルド・リーガン他である。どちらの作品も傑作である。こちらの作品の方は、バート・ランカスターがやや苦手であるが、この映画でヴァンプ役をやっているエヴァ・ガードナーは素晴らしいし、作品のノワールの感じがとてもいい。映画の最初のダイナーのシーンで、男がダイナーを出てランカスターに殺し屋が来ることを知らせるために走る場面なんか、長いトラッキングが必然性があって、その動に対してバート・ランカスターは静かに横たわっているところなんか、透明性のあるとてもよい演出とショットの連鎖であると思う。もちろん、ノワールの照明もすばらしい。殺し屋の二人も、いかにもそれらしくて、とてもいい感じである。

Trailer: The Killers (YouTube)