泥棒が盗みを働いて成功するというパターンは、いったいいつから始まったのだろう。結局犯罪があばかれ盗みが失敗するヒッチコックの『泥棒成金』は1955年の作品である。そして同じ1955年の作品である『マダムと泥棒』でももちろん失敗する。
原題は、"The Ladykillers"。テクニカラー作品。監督はアレクサンダー・マッケンドリック。ロンドン西部のイーリングに1900年代初期創立された映画スタジオ「イーリング・スタジオ」の作品。アレック・ギネスの名前は『スター・ウォーズ』より前にこの『マダムと泥棒』でかろうじて記憶している。『スター・ウォーズ』で始めて知った者よりはましであろう。しかし、それはあくまで相対的なものにすぎず、不幸な世代であることになんら変わりはない。なにしろ、ギネスが30代後半で出演した "The Man in the White Suite" など、数年前に DVD で始めて見た程度なのである。
空襲で地盤沈下したとかで、奇妙な具合に部屋がかしいで歪んでいるのだが、その歪み方がおかしい。セット自体がコメディを演じているのだ。壁にかかっている絵はまっすぐに直しても直しても、どうしても斜めになってしまう。どこかヒッチコックに似ている老婦人役のケティ・ジョンソンが水道から水を出すために木槌でカンカン配管をたたくと絶妙の間で水が出てくる。そのタイミングはわかっていてもおかしい。老婦人のもとから逃げたオウムを捕まえようとして、ますます家の中は歪んでいくことになる。
もちろん、イーリング・コメディの代表作である。
原題は、"The Ladykillers"。テクニカラー作品。監督はアレクサンダー・マッケンドリック。ロンドン西部のイーリングに1900年代初期創立された映画スタジオ「イーリング・スタジオ」の作品。アレック・ギネスの名前は『スター・ウォーズ』より前にこの『マダムと泥棒』でかろうじて記憶している。『スター・ウォーズ』で始めて知った者よりはましであろう。しかし、それはあくまで相対的なものにすぎず、不幸な世代であることになんら変わりはない。なにしろ、ギネスが30代後半で出演した "The Man in the White Suite" など、数年前に DVD で始めて見た程度なのである。
空襲で地盤沈下したとかで、奇妙な具合に部屋がかしいで歪んでいるのだが、その歪み方がおかしい。セット自体がコメディを演じているのだ。壁にかかっている絵はまっすぐに直しても直しても、どうしても斜めになってしまう。どこかヒッチコックに似ている老婦人役のケティ・ジョンソンが水道から水を出すために木槌でカンカン配管をたたくと絶妙の間で水が出てくる。そのタイミングはわかっていてもおかしい。老婦人のもとから逃げたオウムを捕まえようとして、ますます家の中は歪んでいくことになる。
もちろん、イーリング・コメディの代表作である。