観無量寿経』(かんむりょうじゅきょう、梵: Amitāyurdhyāna-sūtra, アミターユルディヤーナ・スートラ)は、浄土教において非常に重要な経典の一つで、浄土三部経(『無量寿経』、『観無量寿経』、『阿弥陀経』)の中核をなすものです。略して『観経』(かんぎょう)とも呼ばれます。 



インドの王舎城で、阿闍世(あじゃせ)太子が父である頻婆娑羅(びんばしゃら)王を幽閉し、母である韋提希(いだいけ)夫人も閉じ込められるという悲劇が起こります。世界に絶望した韋提希夫人が釈迦に助けを求めるところから物語は始まります。

韋提希夫人の祈りに応じて現れた釈迦が、争いのない平和な世界、すなわち阿弥陀仏の極楽浄土に生まれるための方法を説き明かします。

  • 定善(じょうぜん)と散善(さんぜん): 釈迦はまず、心を集中して阿弥陀仏や極楽浄土の様子を心に想い描く「観想」(定善)の具体的な13の方法を説きます。
  • 次に、想いを集中できない凡夫のために、日々の生活の中で行える善行や、最終的に「南無阿弥陀仏」の念仏を称えること(散善、特に称名念仏)による救済の道を説きます。
  • この経典は、どのような罪深い凡夫であっても、阿弥陀仏の「お名前(名号)」を称えることによって救われ、極楽浄土に往生できることを最終的な結論としています。