43、東岳大帝の昇進と南閻浮提の災難
江逸子『地獄絵図』
仏様の力に感謝します!白い蓮の花に乗って出発します!
阿弥陀仏!阿玉は合掌して判官に礼をします!
「判官、今日は伝説の東岳大帝にお会いしたいと思います。」
判官は言いました。「今の東岳大帝は冥君閻王が統治する十二殿閻王の中の一人です。宋朝時代の以前、東岳大帝は豊都大帝とも呼ばれ、冥府の最高統治者であり、現在の冥君閻王の地位に相当しました。しかし今の東岳大帝は冥君閻王が統治する十二殿の閻王の一人で、地位が変わりました。地獄は常に増築されており、宋朝時代の以降、その速度は以前よりも速くなり、1995年からは地獄の増築がさらに加速し、現在では地獄はほぼ満杯状態です。陽界の犯罪者があまりにも多すぎるからです!もうしかしたら、『陰律無情』を読んだ後、冥府に地獄の増築や職の交代があるのはなぜだと疑問に思うことがあるかもしれませんが、陽界の公務機関や関係者が増減することを考えてみてください。陰と陽の世界が実は同じ理屈です。天界も違いはありません。阿玉、私についてきてください!」
「宋朝時代の後から350年間、人間界で様々な冤罪が増え続けました。こうした霊が冥界に来ると、全てが東岳大帝に訴えて、東岳大帝の審判所には多くの霊が集まる場所となり、大帝も非常に忙しくなったのです。その後、冥府は広い冥君閻王公邸を新たに建設し、これにより豊都大帝は冥君閻王と改名されました。新しく建設された冥君閻王公邸は冥君閻王の居住と業務の場所を一つに統合し、冥君閻王が冥府を管理するのがより便利になりました。前回阿玉が訪れた冥府の最高審判所は、その時期に増築されたもので、豊都大帝も冥君閻王公邸に移り住んで業務を行うようになったのです。
現在の東岳大帝は第一殿の秦広王から昇進したもので、第一殿の秦広王は陽界の正義の君主で、寿命を全うした後に第一殿の閻王に任命されました。東岳大帝の仕事は冥君閻王のとほぼ同じです。しかし、いくつかの霊体が地獄に来た後は必ず最高統治者の閻王に訴えを起こします。このような霊体は基本的に全て冥君閻王公邸の審判所に送られ、冥君閻王が審判を行うことになります。これは人間界での習慣であり、実際に冥府のどの閻王も公正で厳格です。全ての閻王は陰律の法則に従い、因果に基づいて様々な案件を処理し、決して親族や友人を偏私したり助けたりすることはありません。閻王は霊が犯した罪に応じてどの地獄に入るかを判断し、何か冤罪があれば冥界に合法的な命奪う令牌を発行することが出来ます。」
この円型のアーチ橋を渡ると、後ろにある官邸が東岳大帝のとこです。官員の雰囲気が濃厚で、ここでは夜叉が絶えず巡回しています。彼らは判官を見ると敬礼します。判官がいれば、道しるべを探す必要はなく、簡単に着きます。私たちが歩くのはとても速く、人間のように一歩一歩地面に足をつけてゆっくり歩くのと違います。時々、判官が速く歩くと、私も速めなければなりません。私たちは心力で歩き、足は地面に触れません。地獄は本当に広大で、この道は以前に歩いたことがありませんが、地獄の道も覚えたくないです。地獄の生きとし生けるものが早く正法を聞き、修行し、全てが地獄の苦しみから解放されることを願います。今、東岳大帝公邸が見えました。門の前には夜叉が大刀を持って立っており、赤い大門の前に直立しています。夜叉は判官に笑顔で敬礼し、私たちに門を開けてくれました。
中に入ると、別の獄卒も笑顔で判官を迎え、小さな庭の廊下を通って、私たちを審判大殿に案内しました。判官は閻王公邸の夜叉たちととても親しいようです。この審判所は冥君閻王の最高審判大殿よりもずっと小さく、ここはより古代的な雰囲気があります。建物は古代の赤くて大きい鉄の門で、内部の家具や装飾はすべて古代のデザインで、壁に掛けられた絵も古人の姿です。両側の壁の下には兵器が置かれ、門口の正面には「東岳大帝」と書かれた額があります。閻王が座っており、これが東岳大帝でしょう。東岳大帝は閻王の服装を着ており、顔色は灰色で、冠をかぶり、目からは黒い光を放っています。ああ!見た目は非常に厳格で少し凶悪な表情をしています。閻王の机にも「東岳大帝」と書かれています。
「私は上官玉華、東岳大帝にお目にかかります!」
東岳大帝は言いました。「上官玉華、礼は無用です!私の公邸へようこそ!何か質問があれば遠慮なくおっしゃってください!」
「はい!閻王にいくつかお聞きしたいことがあります。」
第一に、地獄がすでに満杯だと聞いています。もし陽界の人が邪淫を犯し続ければ、地獄はすでに超満員で、つまり邪淫を犯しても新しい地獄に配置されることはできないなら、寿命が尽きても一時的に地獄の刑罰を免れることを意味するのでしょうか?それとも、今の地獄の生きとし生ける者を早く解放し、新しい罪人のために場所を空けるのですか?」
第二、すでに多くの邪淫の罪を犯した人は、陰律の法則によって福を減らし寿命を縮めますが、邪淫の罪を犯した生きとし生けるものが、寿命を全うして地獄に堕ちる罪を完全に免れる方法はあるのでしょうか?
第三、邪淫の行為を完全に止める方法はありますか?
東岳大帝は言いました。「ああ!陽界における強力な邪淫の気が、すでに天帝の大殿に突進しています。邪淫の邪気は大自然の正気のバランスを深刻に妨げています。もしこの世が自然の正気のバランスを失い続けるなら、様々な自然災害が発生するでしょう。例えば、気候の不安定で僅かな時間にさまざまな変化があり、突然晴れたり突然雨が降ったり、気温が一日に大きく変動し、一日のうちに春夏秋冬のように感じます。津波、水害、火災、地震、そしてさまざまな大規模な感染症は、人間への警告となります。
阿玉!なぜ南赡部洲の地球でさまざまな悲しい出来事が起こるのかを考えてみてください。絶対に人為的な共業の原因がいくつかがあるでしょう。したがって、私は『陰律無情』が早く出版し、この世で迷い人の心を呼び起こし、人の心を救い、社会の風紀を正すことを望んでいます。多くの生きとし生けるものが本分を守り、五倫を守るようになり、邪淫の邪気がもたらすさまざまな災害を逆転させ、混雑した地獄を緩和させ、人間界でも短期間に大規模な災害が頻繁に起こらないようにすることができます。もし現在の人間界での邪淫の蔓延が続くなら、短期間に大規模な災害が続々と襲ってくるでしょう。邪淫やその他の罪を犯したすべての生きとし生けるものは、陰律の無情で漏れのない天網から逃れることはできません。すべてが大規模な災害の中で陰律の天網に捕らえられ、地獄に堕ちて無量無辺の刑罰を受けることになります。
冥府のこの地獄はすでに飽和状態ですが、冥府は他の場所を探して新しい地獄を建設する手配をします。この地獄が壊滅しても、もし霊の罪がまだ残れば、私たちはその霊を他の地獄に送って引き続き罰を受けさせます。すべての悪業が完全に清算されるまで、地獄を離れることはできません。地獄の生きとし生ける者が地獄から離れる理由は二つあります。一つは、地獄の刑罰を受ける期間が満了し、つまり地獄の悪業の報いが尽きた時、余りの報いに応じて、相応の身分に転生することになります。
冥府には地蔵菩薩様が慈悲深く仏法を説く法会もあります。心から懺悔する霊がいれば、夜叉に連れられて地蔵菩薩様の教えを聞くことができます。仏様の加護を受けて善根が啓発され、善趣に上昇されます。最も恐ろしいのは、過去の過ちを悔い改める意思がなく、頑固で無知であり、堕落と苦しみに耽り、さまざまな罪をさらに深め続けていくことです。
真心から悔い改めれば、無量無辺の業障を消し去ることができ、陰律無情の法則は真心から悔い改める有情の生き物を決して無情に拘束することはないです。多くの地獄から出た者は、比較的にレベルが低く小さな、思考が単純な畜生道に生まれ変わることになります。たとえ人間界に生まれ変わっても、福報は浅いで、五根(目、耳、鼻、舌、身)を備えないことが多いです。もう一つは、陽界の親族の済度に恵まれれば、地獄を離れることもできます。陽界の親族による済度を得ることは比較的難しいです。それは他人の力の因縁に頼る必要があるからです。冥界には多くの記録があり、陽界の親族による済度が罪の霊を善趣に上昇させた事例があります。中には天界や極楽浄土に上昇した者もいますが、これは偶然ではなく、罪の霊が地獄に落ちる前に、いくつかの福報を蓄積していたからです。突然に済度されたわけではなく、必ずその中に善の因縁があります。したがって、すべての生き物は五官が具わり、体が健康なうちに善行を多く行い、法律を守り、戒律を守り、功徳を蓄積し、自身の福報を積み上げるべきです。健康な身体を持って地獄の行為を行うことは決してあってはならず、一度地獄に堕ちれば無量無辺の苦痛しかありません。
邪淫の罪を犯した者や地獄の悪業を造った者は、因があれば果報があります。地獄の悪業を造った者は、必ず地獄の果報を受けなければなりません。この果報を受けたくないのであれば、果報が現れる前に、その果報を成就させるすべての助縁を断たなければならないです。今生で邪淫の罪を犯して地獄に堕ちることを完全に免れたいのであれば、唯一の方法は、すべての邪淫行為を徹底的に排除することです。まず、自分の意念を厳しく管理し、少しでも邪淫の意念が心に浮かぶことも許しません。一つの意念も許されず、微細な意念が浮かんだらすぐに悔い改め、心を完全に改め、今後はその邪淫の意念を再び浮かべないように心から戒めてください。他の人にも邪淫をしないように勧め続ける行動が非常に重要です。
この文章を読む縁のある者は、邪淫を完全に断ち切りたいが何度も失敗しているなら、毎月の初日と十五日に天に誓いを立て、これから生生世世にわたって邪淫を犯さないことを誓い、『陰律無情』の善書を広め、普段から邪淫に関する物を厳格に排除します。菜食を実践し、欲望を高める食べ物(例えば、タマネギ、ネギやニンニクで調理されたもの)を避け、欲望を高める薬材もできるだけ使わないようにしてくだい。
動物の欲望は人間よりも高いため、動物に関連する食べ物を食べるべきではありません。それは人間の気質に影響を与えるだけではなく、命の負債を背負うことにもなります。酒は酒乱を引き起こしますので、飲むべきではありません。目や耳で心を動かすような性的な出版物を見たり聞いたりしてはいけません。普段から仏法を精進し、正法を弘める心を持つべきです。過去の邪淫の罪を真心から悔い改めることが大切です。経典にはこのように記しています。「罪は心から生じ、心を悔い改める。心が滅びる時、罪も消える。心が亡び、罪が滅びるとき、両方とも空となる。これを真の悔い改めと呼ぶ。」これを本当に実現できれば、地獄の悪業を心配する必要はありません。
「南無観世音菩薩」と念じることで、邪淫意念も徐々に取り除くことができます。毎日、誠心誠意で菩薩様の名を念じれば、必ず菩薩様からの慈悲力が感じられ、地獄に堕ちる邪淫の罪を軽減することができます。もし誓いを立てた後に誓言を厳守する者がいれば、寿命が尽きたあとに地獄に堕ちる悪業を免れることができ、善趣に生まれ変わることができます。具体的にどれだけ地獄の刑罰が軽減されるかは、その発心と懺悔の力によって決まります。
「上官玉華!他に質問はありますか?」
「今のところありません。大帝の解答に感謝いたします」
阿玉は東岳大帝、判官、各位官員に敬礼します。
白い蓮の華に乗って帰ります!
