No.78 事故防止に必要な感覚 | NPO法人NMA

No.78 事故防止に必要な感覚

20050510-asakawa

浅川@NMAです。

急いで撮ったので、画像がブレていますが、
前方を走るトラックが異常な走行をしていました。

先日用があって、東名高速を東京から名古屋へと
夜間に走っている途中の出来事でした。

元々東名高速はトラックが多い事で有名で、
夜遅い時間でも、かなりの台数が走っています。

日本の物流産業を考えた場合、大動脈とも言われていて
それだけ重要な役目である事は明白です。


この日も多くのトラックが制限速度付近で、走行車線を走っていました。
その中で1台だけ挙動のおかしいトラックがあり、車線変更を繰り返していました。

車線をただ変更するだけならまだいいのですが、このトラック、整備不良なのか、
荷物の片積みなのか、ものすごい揺れをしていました。

いわゆる箱車タイプなので、荷台に銀色の箱を乗せているトラックです。
分度器は持っていませんでしたが、恐ろしい角度まで荷台が傾斜していました。

見たイメージでは60度くらいでしょうか、左右に逆振り子のようになっていました。
指でポンと押すだけでも、コテっと倒れてしまうだろうという角度で、
長年運転をしていますが、初めて見た挙動です。

あまりにもひどいと思いシャッターを押しましたが、ちょうどセンターでしたね。
その逆振り子状態を撮影できませんでしたが、大惨事になりかねない
極めて危険な状況であったと言えます。

このトラックの会社や警察等へ、通報すべきだと判断したのですが、
かなりの速度を出していて、さらに車線変更を繰り返して、逆振り子状態です。
安全のためには、ともかく離れるしか方法が無く、何もできませんでした。


私も若い頃にトラックの運転手をしていた時代があります。
したがいまして、トラックの挙動や運転技術については、
それなりに把握し理解しています。

運転していても、あれだけ傾けば、倒れそうでかなり怖いはずなのですが、
運転手はおかまいなしに、車線変更を繰り返していました。
精神状態が正常とは思えません。

自分だけ気を付けてもダメなのが交通事故です。
相手が正常ではない場合、理屈や理論は何の意味も持ちません。


世の評論家よろしく、そのような風に考えていると、
いざという時に、巻き添えをくう事になるでしょう。

事故防止は、常に自己のアンテナの感度を最大限にして、
感覚を磨くのがその防御のセオリーです。

理屈や理論だけでは、事故軽減には繋がらないという点を、
NMAでは今後もっと啓蒙していきたいと考えています。

そしてそれにともなったイベントを開催していきたいと思います。