【せんざいいちぐう】
千年に一度しかめぐりあえないほどまれな機会。

◇  ◇  ◇

航空会社の女性キャビンアテンダント(CA)とのロマンスは、いわゆる一つのドリームである。しかしそれは、一般成人男子がおいそれとは太刀打ちできない聖域、せいぜいスポーツ選手や著名人など、一部のセレブリティだけが許されているものに決まっている……ハズだった。

※ここからは大事なことを書きます。必要があればメモを取ってください。

先日の東京行きでは、往路に飛行機を利用した。

手持ち無沙汰が予想される窓無しドア横の席だったため『dancyu』というグルメ雑誌を購入しての搭乗。小1時間ほどなら十分しのげるはずだ。

足元広々で実は快適なドア横席だが、そこにはもう一つの大きな特徴がある。離着陸時に、着席するCAと正対しなければならないのだ。

しかも今回は目の前に2人も並んでいる。そして右側のCAは、私が今までに出会った全○空のCAの中で1・2を争うベッピンさん。これはマズい。とにかく目が合わないよう常に気を配らなければならない。ここでdancyuの出番である。

強風のため揺れる機内だったが、ビビってると思われないよう鼻歌交じりの顔でdancyuを開く私。今月号は「人生が変わるたまご料理」というタイトルの特集。大げさだなと少しバカにしていたのだが、思いのほか面白い内容でいつの間にかドップリ読みふけっていた。

そうこうしているうちに、気がつけばもう着陸態勢に。もちろんCAの二人は再び着席している。その時だった。ありえないほどの熱い視線がこちらに向けられているような気がするのだ。

このタイミングでコチラへ視線を送れるのは、前に座っているCA2人だけ。いや、でもまさかCAが私のことをこんなにも熱く見つめるワケはない。私はただの一般成人男子だ。バカバカバカ……などと思いながらも、確認せずにはいられない。

思い切って顔を上げてみた。するとどうだろう、右斜め前に座る全○空で1・2を争うベッピンCAがdancyuの卵写真を思いっきり見ている。それはもう猛烈な勢いで、ヨダレが出ていてもおかしくないほど。 ※もちろん出てはいない。

ちょうど夕食時、無理もないこと。これは申し訳ないなと思ったら目が合ってしまった。マズい!事件だ!と思い、とっさに目をそらそうとしたら、彼女は少し照れた微笑をこちらに向けたのである。

大チャンス到来!美人CAと私の心の交流が始まった。ドリームだ。これを逃す手はない。

そして……続く


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