【ぎょもくえんせき】
外観は似ているが、内実は似ても似つかない価値のないもののたとえ。

◇  ◇  ◇

出汁をとるのが好きだ。

そう言うと、面倒臭くないですかとの質問をされるが、私は全く苦にならない。手間なんてどこにかかるのだろうか、とエラそうに思うぐらいである。果物の皮をむくのが面倒で仕方が無いこの私が言うのだから間違いない。

手順を詳しく説明すると、
・水に昆布を入れ中弱火でじっくり加熱する。
・沸騰前に昆布を取り出し、煮干と厚削りの鰹節をいれて2分煮込む。
・煮干と鰹節を濾せば完成!
詳しくと言ったのに、たった3行で終わってしまった。ほら簡単だ。

基本的に加熱するだけなので、米研ぎや切り物など別のことをしながらでも勝手にでき上がってしまう。また、少々手順を間違えたりホったらかしで忘れてたってそれなりに美味しく仕上がる。ほら簡単だ。

何より、粉やら液体やらで売っているアレらに比べたら、格段に旨い。だから調子に乗って、味噌汁や煮物が得意です、なんてことをついつい豪語してしまう。

「こんぶ、こんぶ、こんぶつ~ゆ、私から気持ちが離れちゃっても、私の料理からは離れられないぞ」なんてことを歌っている人がいるが、バカをってはいけない。少なくとも私相手には通じない筈である。

……ちょっと自信は無いけど。


↓もし面白かったらポチっていただけると嬉しいです。
にほんブログ村 本ブログ 編集・ライター・書店員へ
にほんブログ村