【いんかんふえん】
失敗の前例を自分の戒めにせよ。

◇  ◇  ◇

先日、行列ができる某ラーメン屋へ行った。

並ばずに済むようにと、お昼時より少し前に到着したのだが、そこではもう既に10人程が列を作っていた。ネットの情報によると10席に満たない広さらしく、待ち時間は長いだろうと腹をくくり気長に待つことにした。

途中、店員さんが注文を聞いてくれたので、入ったらスグに食べられるかもと淡い期待を抱きつつ、隣のグループの不動産購入話に聞き耳を立てていたら、いよいよ私たちの番がきた。

店主のセンスなのか意外にも素敵なインテリアで、ラーメンへの期待も膨らむ。噂どおりの少席数なのも、そんなハイセンス店主のこだわりかもしれない……などと思っていたのだが、待てど暮らせどラーメンが出てこない。これほど少ない席数にも関わらず、である。

厨房を観察すると、右側から取ったレードルを左側に引っかけたり、何かのトレーを毎回毎回よけてドンブリを置いたり、1回で済みそうな冷蔵庫の開閉を幾度も幾度も繰り返したりと、ワザとイライラさせるつもりとしか思えないドン臭さ。そら行列も途切れへんっちゅうねん。

肝心のラーメンが美味しかっただけに残念な仕上がり、もう二度と行くかこんな店。

それにしても、こんなセンスの無い店はここだけではないのが悩ましい。

生ビールと称して缶ビールをグラスに注いでいたり、驚くほどぬるいスープのラーメンを出してみたり、ロクに味見もしていないだろう塩辛いカルボナーラを出してみたり、どいつもこいつも正気の沙汰とは思えない。よくもまあ店なんて出せたものである。

知らずに迷い込んで金を出すコチラはたまったモノではない。

こうなったら飲食店経営学校を創設・義務化してくれないだろうか。
講師?もちろん、やぶさかではありませんよ。


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