【さくぶんさんじょう】
ものに思い巡らせ文章を練るのに最も都合がよいという三つの場所。馬上(馬に乗っているとき)・枕上(寝床に入っているとき)・厠上(便所に入っているとき)。

◇  ◇  ◇

OKWave」というサイトがある。

誰かが謎や疑問を書き込むと、賢人たちが答え、励まし、或いはどこかへ導いてくれる、探偵ナイトスクープのような便利サイトである。自ら何かを書き込まなくても、既に他の誰かが質問してくれている場合も多いため、百科事典のような利用もできる。

もちろん、意味不明な質問やデタラメな回答もあるので、注意深く見る必要はあるが、全体としては非常に有益な良サイトである。

私は今年、そんな「OKWave」で、新たな夏の風物詩を見つけてしまった。

OKWave 読書感想文の検索結果へ

大嫌いな夏休みの宿題、中でも「読書感想文」には随分と苦しめられた。

400字詰めの原稿用紙に5枚やら10枚やらの感想文を書かせるという、それはもうイジメ……拷問としか思えない無理難題に、夏休み最後の1週間は汗と涙と鼻水とヨダレにまみれていた。

とは言え、提出しないなどという大胆不敵な行動をとれるわけもなく、様々な小細工──例えば、行頭の5文字程度まででどんどん段落を区切り、できるだけ少ない文字数で指定の用紙枚数を消化するなど──を使い、何とかかんとか提出していたものである。
ゴメンナサイ。

昨今の児童生徒諸君も同様に苦しんでいるようだ。しかしそんな中、この情報化社会の波を乗りこなしている一部の者どもは、こともあろうにそのOKWaveなどを利用して、自らの宿題を完成させようと画策している。

「読書感想文を書くのが苦手です・・・どなたかアドバイスお願いします!」
「読書感想文が書きやすい本を教えてください。」
「去年の読書感想文を今年ぱくるつもりでいるのですが大丈夫だと思いますか?」
などなど、夏休み中はこんな不逞の輩で溢れかえっている。

小細工を使っていた私が言うのもアレだが、こんな児童生徒たちにはネット環境など与えてはいけないと思う。このままではロクな大人にはなれないだろうし、そんな人間が増えてしまいそうな日本の将来までも心配になってくる。

心当たりがあるお父様お母様は、今すぐその便利な箱をどこかに隠しておいて欲しい。

最後に、あまりに問題ある内容だったからか、既に削除されてしまった驚くべき書き込みの全文を掲載する。

「タイトル:宿題の作文野郎!
非常に暇で、人権作文か読書感想文(以下作文という)が終わっている中2以上の方にお願いです あまり立派すぎない作文を著作権を許した上で僕に写させてくれる人いませんか? 作文はここに書き込んでくださいね それと、写しても大丈夫なほかのサイトを教えてください もちろん少しいじって提出します ちなみに僕は高1です かなり情けないですがお願いいたします!!!!!」

幸あれ。