【ろぎょがいし】
書き誤りやすい文字のこと。

◇  ◇  ◇

アボド。

今やどこのスーパーにも置かれ、多くの飲食店でも扱われ、また、様々なジャンルのレシピ本にも掲載されている。ひょっとするとこの名を目にしない日は無いかもしれないぐらい、広く一般的な食材である。

しかしながら悲しくも、正確な名前が浸透していない。

誰かとの会話の中で、「アボドって醤油とわさびで食べるとおいしいよね。」
スーパーのポップに、「森のバター『アボド』1個99円!!」
レストランのメニューに、「アボドと小エビのサラダ」等など、数えあげればキリが無い。

あるレストランは、自ら「avocado」とアルファベットで表記しているにも関わらず、その横に「アボド」と書いていた。オーダーの際に、「アボドと小エビのサラダください。」と親切にも教えてあげたが、「はい、アボドと小エビのサラダですね。」と復唱されてしまった。もはや救いようが無い。

なぜ、このような事態に陥ってしまったのだろうか。

「アボド」と聞き、(無理矢理)思いつくのは「アメディオ・アボガドロ」。有名な「アボガドロの法則」を発見したイタリアの科学者である。

アボガドロの法則については、おそらく中学生か高校生の頃に学んだはずである。そこで多くの人の言語野に「アボ○ド」とくれば「」と、インプットされ、いつまで経っても「アボド」の名が浸透しないのかもしれない。

しかし、“有名な”とは書いたが、私はアボガドロの法則について何も覚えていない。もちろん、アメディオ・アボガドロなる人物など知るワケも無い。こうなると根拠としてはいささか頼りなく、声を大にしてこの説を唱えるのは無理がある。

「アボド」だと信じて疑っていない人々を、生い立ちから詳しく分析する必要があるのかもしれない。