Pantera-1994

皆さんいかがお過ごしでしょうか?
このところ更新をサボりがちになってしまい申し訳ありませんでした。

今回紹介するのはこのアルバム。

今回紹介するのはアメリカのメタルバンドPanteraのフルアルバムになります。
私のブログではスラッシュメタルバンドはPanteraとMetallicaに影響を受けた事を、
書きましたが、実際にPanteraについて取り上げるのは今回が初めてになります。

肝心の中身について。

前書きもそこそこにして中身についての感想を触れてみたいと思います。
このアルバムからヴォーカルのPhil Anselmoの歌唱方が、
メロディーを歌い上げるというよりは叫び中心に変化していったような気がします。
この歌唱の変化がPanteraに対する好き嫌いを分ける大きな材料だと思います。
ちなみに彼の別バンドであるDownではしっかり歌う事をしている為、
決して音痴であるという訳ではないのは間違いありません。



そこに絡んでくるのが独特の音色がするリズムギターになってくる訳で、
このギターがヘヴィなグルーヴを作るのに全面的にフィーチャーされています。
ギターソロも今までのような華麗な物ではなく、
グルーヴを中心とした不気味さをより一層引き立てるのに効果的になっています。
前作まではヴォーカルにしろギターに関してもメロディアスな要素があった為、
このアルバムはその要素を取り除き重さにこだわった作風に仕上がりました。

1曲目からそうなのですが重さと不気味さが同居しているような状態であり、
ポップさやキャッチーさがあるとは思えないのですが、
このアルバムはセールス的に大成功を収め全米一位を獲得した作品になります。

スラッシュメタルが廃れていった時期の作品なので、
小気味良いギターというのは全くなく、うねる事に徹底している感じです。
今ではPanteraぐらい重いバンドは色々とあると思うのですが、
当時の音楽シーンではあまり考えられないぐらいに重い作品です。

速い曲もある事にはあるのですが、
それは1曲目のみで全面的に殺伐とした印象も感じさせられます。
その為に聴きやすさという点では、あまり聴きやすい作風ではないと思いますが、
そんなアルバムでも全米一位を取るくらいに売れた訳で、
90年代のメタルシーンを引っ張っていたのは間違いなくPanteraだと言えます。
メタルシーンと言えばSlayerも孤軍奮闘をしていた印象もありますが、
Slayerの場合であってもグルーヴを作品の中に取り入れるようになったりと、
あくまでも出来が良い事が条件になってきますがこの時代は、
「重さをどう表現するのか」が1つの大事な要素になっていた感じです。

重さの表現に関しては、失敗したバンドが数多くあり、
その先駆者であるPanteraの域に達したバンドはありませんでした。
それまで歯切れの良さを売りにしていたスラッシュメタルバンドは、
路線変更を余儀なくされた訳ですが、Panteraほどの完成度はありません。
良くも悪くもPanteraというバンドは独自のスタイルを完璧に築き上げました。

今回の更新はこの辺で終わりにします。

今回の更新ではPanteraについて少し触れましたがいかがでしたか?
Panteraに関してはギタリストの死もあり2000年を最後に作品は出てないのですが、
どうやら再結成をしたらしく止まっていた時計の針が再び動き出しました。
新しいアルバムは出るのでしょうかと期待してしまいます。

今回もお付き合い下さりありがとうございました。次回もまたお願いします。