Overkill-2017

皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今日は私の住んでいる地域でも雪が降る等とても寒い日になりました。

今回紹介するのはこのアルバム。

今回紹介するのはアメリカのメタルバンドOverkillのフルアルバムです。
彼らもFlotsam And Jetsamと同様キャリアは40年を超えていますが、
一度も解散や活動停止をする事なく、コンスタントに作品をリリースしています。
「若手のバンドでもあるまいし」と思うのですが、
2,3年あれば1枚のアルバムを発表してしまうほど、リリースの間隔が短いです。
またライヴも精力的に行っており、ライヴバンドとしても高い評価を得ています。

肝心の中身について...

それではこのアルバムの中身について触れていきたいと思います。
Overkillといえば良くも悪くも(ある意味では突拍子もないとも言える)急展開が、
持ち味の1つにもなっているバンドだと個人的には感じているのですが、
このアルバムでは、展開の変化こそつけつつ、急な展開にはなっておらず、
自然な流れの中で展開を変えていっているように私は感じます。
ですので、劇的に局面が変わるような事は無くスムーズに進んでいく印象です。

曲のスピードに関しても決して暴走するような曲は無く、
適度に疾走感を持ちながら時折ヘヴィな面も見せつつ、
長い曲こそありますが比較的シンプルにスラッシュメタルをやっていると思います。

解散や活動停止こそしていないですが、
Overkillもヘヴィなグルーヴに漬かってしまった時期もありました。
その頃の作品に比べれば、このアルバムはスピードこそありませんが、
小気味よくリズムを刻んでおりグルーヴメタルでは無いOverkillの要素を、
しっかりと表現できていると思いますし、一時期の停滞感は感じません。

音作りを手がけたのは名手Andy Sneapで、
そのクリアな音作りは、聴きやすさにも繋がっていますし、
歯切れの良さを表現するにはうってつけの人選だったと思います。



個人的な意見ですがOverkillというバンドは個性が強く、
濃い味のように感じているのですが、このアルバムでは比較的薄味な感じがします。
強烈なハイトーンボイスを持っているヴォーカルに、
ブンブンと目立つ音色を鳴らすベーシストが中心のバンドですが、
このアルバムでは比較的どちらの要素も目立つ事無く落ち着いた仕上がりです。
これも経験がなせる技なのでしょうか、良い意味で無難にまとめた印象です。

少し話が脱線しますが...

元々Overkillというバンドは結成時はパンクバンドだったと聞いています。
そこからパワーメタル系の音楽性に移行し、デビューする訳なので、
スラッシュメタル界のレジェンド的存在とも言えますが、
初めからスラッシュメタルをやっていたという感じでは無い気がしています。
(彼らの1枚目と2枚目のアルバムを聴くと正統派のメタルからの影響も感じる)

それが作品を出すにつれて、スラッシュメタルに転向していく訳なのですが、
ここ最近の記事のテーマにもなっている原点回帰をここまで上手くするバンドは、
彼らの作品を聴いていると他にはいないのではないかと感じさせられます。

彼らの作品はどれも味が濃くて個性的な作品が多いのですが、
たまに作風を変えてみることもあってその時は疑問に感じるのですが、
数枚の作品で元の作風に戻す事が出来るというある意味では器用さも持っています。
ですので、Overkillには一本筋が通ったスタイルが出来上がっていますし、
そのスタイルを彼らは決して忘れる事なく現在まで貫いていると思います。

今回の更新はこの辺で終わります。

今回の更新ではアメリカのメタルバンドOverkillについて少し触れました。
Overkillは個性が強いあまりに変わった曲や変わったアルバムも多いのですが、
上手くハマった時の彼らの楽曲や作品というのは非常に出来が良いです。
本日は中身はともあれ無事2回更新する事が出来ました。
これからもたまには2回更新する日もあっても良いのかもしれません。
今回もお付き合い下さりありがとうございました。次回もまたお願いします。