「自己嫌悪」＿感情の波数スペクトル

（その３８）

　「意識の科学としての名言と名言対」で述べてきていますように、言葉は人間の意識（アクシオン場）の波動関数の測定値とみることができます。言葉はエゴの発育とともに現れますが、E. H. Walkerらの実験結果を踏まえ「磁流理論」ではエゴは脳の扁桃体でのアンダーソン局在だと見ています。そこで言葉も波動関数が「測定」によって収縮したものと見なせます。(1)(2)

　感情も同様で、感情の中枢でもある脳の扁桃体がカオスになると真の霊能力・サイ能力が一切発揮できなくなることをお伝えしてきていますが、その感情、実は一昨年(2022年)ノーベル物理学賞の「量子エンタングルメント」しているすごく精密な存在であることが判明しました。「喜」「怒」「哀」「楽」は測定（観測）によって波動関数が収縮した幻であり、実在は量子エンタングルメントしている「喜怒哀楽」だったのです。だから「苦」を測定（観測）したので「楽」があり「楽」を測定（観測）したので「苦」ということになるということです｡心理学でいう「幸せ」は実はネガティブ感情で「うつ」を測定したので出てくる幻でした。そして測定（観測）しないでエンタングルメントのままでいるとその「幸せ」を凌ぐ「愉しさ」と真の霊能力・サイ能力が最大出力で発揮されるという機構があることも判明しています。(3)

　その感情がどんな波数スペクトルとして測定（観測）した結果なのかを、小説家や作家の感情表現用語とそういう表現をしているその小説家や作家の波数から求めてみました。その小説家・作家が測定（観測）しない感情は表現されませんので、小説家・作家の波数によってどういう感情表現をするかには実は偏りがあるわけです。

　ある感情の波数スペクトルが判明すればそれと足して９９・・・となる感情の片割れあるいは組にすぎないと認識できますので、真の霊能発揮の境地、悟りの境地に役立ちます。

　感情の波数スペクトル第３８回目は「自己嫌悪」です。

「自己嫌悪」の感情表現例：

「菊治は夫人になお残酷なことを言いそうな自己嫌悪が、むらむらと起きて来た。」
（『千羽鶴』川端康成 1899年6月14日生まれ、波数９＋６＋５→２）

「私は、彼の上に泣き倒れられない自分を腹の底から憎む。その自己嫌悪を追いつめてゆくと、恐ろしいことだが、彼にも深い憎しみを･･･」
（『文字のある紙片』宮本百合子 1899年2月13日生まれ、波数９＋２＋４→６）

「つくづく自身の卑屈がいやになる。泣きたいほどの自己嫌悪を覚える」
（『畜犬談』太宰治 1909年6月19日生まれ、波数１＋６＋１→８）

「ですから、思春期の自己嫌悪は、自分で自分を、世界で一番醜悪な人間だと考へがちですが、時がたつにつれて、･･･」
（『わが思春期』三島由紀夫 1925年1月14日生まれ、波数８＋１＋５→５）

「最も著しい自己嫌悪の徴候はあらゆるものにうそを見つけることである。いや、必ずしもそればかりではない。その又を見つけることに少しも満足を感じないことである。」
（『侏儒の言葉』芥川龍之介 1892年3月1日生まれ、波数２＋３＋１→６）

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　これらから集計すると波数分布は下図のようになります。

「自己嫌悪」の波数スペクトル

　「自己嫌悪」という感情は、波数６や波数５や波数１を強くもつ人が測定（観測）しやすい感情だということがわかります（χ2乗検定、p 値＜0.03）。

　この「自己嫌悪」の波数スペクトルは、「嫌悪」の波数スペクトル（その１３）と比較すると、波数６の神経伝達物質であるオレキシンは共通ですが、その他に波数５や波数１の神経伝達物質が関係していることがわかります。

　脳科学的には、（波数１の神経伝達物質である）ドーパミンは強い苦痛を感じた場合にも分泌されると言われるので、（波数５の神経伝達物質である）CRHが立ち上がっているようなストレス状態（HPA系のスタート）において、併行して（波数６の神経伝達物質である）オレキシンとドーパミンが働いている一種の欲の状態にあるとき、「自己嫌悪」という感情が起きると考えられます。