☆☆この記事のざっくりポイント☆☆

・Perfumeとももクロから見る成功者の姿

・灼熱の太陽の下で輝くSILENT SIREN

・最&高なきゃりーぱみゅぱみゅ ON STAGE

・Poppin'Partyがフェスに出演するということ

 

――――――――――――――――――

 

日本最大のフェス、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019の4日目に参戦した。

 

私は昨年まで夏フェスどころかフェスにすら参戦したことがなかった。というのもPerfumeにしか興味がなかったため、10曲あるかないかのパフォーマンスにワンマンの倍近いお金を払って見に行く気はなかった。

 

しかし、私の過去の記事最近の記事の傾向から分かるように、Perfumeを第一に推しながらも様々な音楽アーティストに興味を持つようになった。中田ヤスタカ、きゃりーぱみゅぱみゅ、Kizuna AI、BYOB、声優ユニットのAqours、ガールズバンドSILENT SIREN、Poppin'Party、アイドルのnotallなどなど、幅を広げたオタ活を展開してきた。

 

そんな中発表されたROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019 4日目の出演者に、なかなかに熱が入っているガールズバンドPoppin'Partyの文字があった。出演時間が短いことは承知の上で、2019年中にPoppin'Partyをもう一度見れる機会が保証されていなかったことや、SILENT SIRENも同日出演だったことなどからこの日のロッキンは元から気になっていたし、ロッキンの存在はPerfumeが何年も出演して知っていた。

 

決め手となったのは、お仲間が同日に出るKEYTALKやHEY-SMITH、マキシマムザホルモンに行くということだったのと、よくよく確認したらきゃりーぱみゅぱみゅも同日出演だったことだ。

 

これで、既にサマソニ東京3日目(8/18)のチケットを取っていたが、私の人生初のフェスはロッキンの4日目ということが確定した。

 

――――――――――――――――――

6万人をまとめあげるももクロ

人生初のフェスということで、様々書き残したいことはあるが、ステージの話をメインとして、普段のライブの感想レポートのように書いていこう。

会場の国営ひたち海浜公園に到着したのは10:30。初のロッキンに入場ゲートから興奮が収まらず、ゲートの奥で出迎えるLAKE STAGEの観客の量に驚いた。これが日本一のフェス、ロッキンというものだ。LAKE STAGEでも2番目の大きさのステージらしい。

 

メインステージであるGRASS STAGEではももいろクローバーZのステージがスタートしていた。LAKE STAGEとは比べ物にならないくらい巨大なステージだった。

 

ももクロも昨年結成10周年を迎えたグループ。GRASS STAGEから溢れそうになる6万人の観客をたった4人の女の子が束ねる光景は圧巻だった。

私がオタクをしているPerfumeは元アイドルだが、現在では独自の楽曲をパフォーマンスし、ライブも最新技術を盛り込んだり、その場にいる全員が楽しめるようなコーナーを設けたり、過去の楽曲も踏襲せず披露するなど、Perfumeにしか出来ない独自の活動を続けている。

 

私がももクロを生で見たのは数か月前が初めてだったが、それまでイメージしていたももクロのイメージとは異なり、活動期間を重ねてきたなりの洗練されたパフォーマンスを感じとった。

ももクロはアイドルである(と私は勝手に思っている)が、メンバーの貫禄と振る舞い、衣装、パフォーマンスからは、アイドルであるがアイドルでない、『ももいろクローバーZ』というももクロにしかできないジャンルが完成されている、と思った。

 

Perfumeとももクロ。どちらも活動年数を重ねて、それぞれが独自の道を見つけてその道を独走している。

 

そのアーティストにしかできないことが、明確ではないが確実に存在する。これが真の『成功者』なのではないか、と私は想う。

 

唯一無二の道を開拓し、それがまた成功を繋げていくものなのかもな、などと考えつつ、GRASS STAGEが見渡せるシートスペースからももクロと6万人の観客を見ていた。

 

――――――――――――――――――

SILENT SIREN

全然ロッキンと関係のない話題が入ったが、いよいよスタンディングエリアに入る。手荷物は持たず、携帯や飲料をすべてディッキにしまい込んで友達と出陣。

初めに観たのはKEYTALK(GRASS STAGE)。「Monster dance」など、何曲か聴いていったことで普通に楽しむことができた。また行く日に出演が被ってたらもう少し予習していこう。

初めてモッシュというものを体験したが、倒れまくるモッシュだったのでなかったことにしたい。

 

この後はLAKE STAGEでSILENT SIRENを観るために移動。『Poppin'Party×SILENT SIREN 対バンライブ「NO GIRL NO CRY」』でファンになった典型的なオタクでした。

 

GRASS STAGEからLAKE STAGEまではそこそこの距離があり、ステージが見えたところで1曲目が始まった。

 

SILENT SIREN、この日の1曲目は「フジヤマディスコ」。日差しが強くなり始めたLAKE STAGEに、ボーカルすぅの透き通る歌声が響く。私も跳ねながら高まる。「フジヤマディスコ」に乗せられながら前方位置を確保することができた。

コール&レスポンスから夏にぴったりの「ビーサン」へ。この2曲とも、私が観た『NO GIRL NO CRY DAY2』のライブでは後半に披露されていた楽曲だったので、開幕での2曲は新鮮だった。

天下一品のテーマ」を挟み、『NGNC DAY2』では聴けなかった「ぐるぐるワンダーランド」。楽しい曲だなと思っていたが、流石にタオル回しすぎ。私の右腕はここで終焉を迎える。

「DanceMusiQ」もセトリ入り。これはフェスよりワンマンや対バンでやった方が楽しいかなあという印象だった。多分サイサイのファンが好きな曲だと思う(偏見)。

 

「ALC.Monster」でLAKE STAGEの雰囲気を一気に変える。この曲は暗いステージのほうが映えそう。横浜文化体育館に行く理由を見つけてしまった。

 

早くも終盤。サイサイワールド全開で「恋のエスパー」、そして「チェリボム」と続く。この2曲は個人的にセットな印象があるので、続けて聴けてうれしかった。「恋のエスパー」の歌詞に出てくる『STOP!』では、1曲目の「フジヤマディスコ」まで時間を巻き戻す展開。

あとはやっぱり「チェリボム」が強い。歌詞の内容はともかく、曲調故、会場を一気にハッピーオーラで包み込む力を持っている。チェリチェリボム。

 

SILENT SIREN セットリスト

01. フジヤマディスコ

02. ビーサン

MC

03. 天下一品のテーマ

04. ぐるぐるワンダーランド

05. DanceMusiQ

06. ALC.Monster

07. 恋のエスパー

08. チェリボム

 

――――――――――――――――――

きゃりー×GRASS STAGE

満足してGRASS STAGEへ引き返す。次に観るのはきゃりーぱみゅぱみゅだ。

Perfumeと同じ音楽プロデューサー中田ヤスタカによって一世を風靡したきゃりーは、今年の8月でデビュー8周年を迎えた。

同じプロデューサーということでPerfumeと曲調が似ているのは当然のことだが、私は最近まできゃりーに興味はなかった。興味を持ったきっかけは昨年、恐らくPerfumeが出演していた音楽番組にきゃりーも出演しており、その時に新曲「きみのみかた」を聴いた。

この「きみのみかた」1曲の虜になり、そこからきゃりーの過去アルバムなどを聴いてみるみる楽曲のファンになっていく。常にハッピーな歌詞と、耳に馴染んだヤスタカサウンドは私が嫌いなわけがなかったのだ。気付けば、日常から意図的にきゃりーを聴くぐらいにはきゃりーのオタクになっていた。

 

そんな中で初めて観る生きゃりーぱみゅぱみゅに心を躍らせていた。場所もテント前の割と余裕なスペースを確保。音響チェックは「とどけぱんち」のインスト。準備は整った。

 

ロッキンで一番大きなステージ、GRASS STAGEに姿を現したきゃりーのこの日の衣装は中華風。Perfumeのオタクは脳内でCling Clingが自動的に思い浮かぶ仕組みになっていた。

私の初きゃりーの楽曲は「インベーダーインベーダー」。おっしゃLet's世界征服。この曲こんなに楽しいのか!!!とオタクはしゃぐ。extended mixで転調も最高だし、終わったかと思ってもまだサビが来る。無限に楽しい。更に「CANDY CANDY -remix-」と続く。最初からぶち上げすぎ、というかきゃりーの曲は全部ぶち上がれる。右往左往のクラウドコントロールでGRASS STAGEをめちゃくちゃにする。楽しい。GRASS STAGEと、それを最大限に活用するきゃりーぱみゅぱみゅの相性が良すぎる。

 

「一緒にやってください!」の簡単な振付レクチャーから「演歌ナトリウム」。普段から聴いてるときも中田ヤスタカ遊びまくってるなーと思って楽しく聴いていたが、いや、ライブでやるとこんなにも曲の印象が変わるとは。元々4つ打ちがしっかりしている曲なので、サビの振り付けと相まって全身で音を感じれる。今までにない体験で面白い。『サイ!サイ!』も楽しいし可愛い。

続いては「」。2ndアルバム『なんだこれくしょん』に収録されている『み』しか言わない奇怪な楽曲で流れてくると飛ばしがちな楽曲だが、この曲も4つ打ちがしっかりしていてライブで聴く分には全然良いことに気付かされる。

ファッションモンスター」もここで披露。「ファッションモンスター」といえば最近ヤスタカがクラブで流す「ファッションモンスターエナジー」が有名だが、原曲も名曲なのである。ファンタジーで力強い言葉が散りばめられて大好きだ。

 

新曲「きみがいいねくれたら」も私が大好きな楽曲。昔のきゃりーはファンタジーさが大好きなのだが、最近の楽曲もヤスタカの音の世界が繰り広げられていて、中田ヤスタカの新曲を楽しみにしている身としても大好きだ。

更に加速を続ける。最新アルバム『じゃぱみゅ』のリード曲「音ノ国」がここで披露される。テンポが早いのに、言葉の選び方が実に丁寧で美しい。きゃりーきっての名曲だ。

フェスではタオルを使って観客一体となる。SILENT SIRENの「ぐるぐるワンダーランド」で右腕は死んでいたが無理やり蘇生させ、僅かなHPでぶん回しまくった。いい曲です。

ヒット曲「にんじゃりばんばん」で手をばんばんさせる。気付けばライブも後半戦へ突入していた。

原宿いやほい」がここで投入。時期的にも曲調的にもPerfumeの「TOKYO GIRL」にかなり似た要素が含まれているが、曲で対比するなら私は「原宿いやほい」のほうが好きかもしれない。『今のきゃりー』の真骨頂がこの楽曲には詰まっていると感じる。

 

あっという間に最後の曲だ。デビュー曲の「PONPONPON」がこの日のラストナンバー。クライマックスに相応しい6万人の縦ノリ、見ていて非常に気持ちが良い。ステージの上から見ているわけでもないのに、それが手に取るかのように感じる素晴らしい景色だった。「原宿いやほい」から「PONPONPON」の順番も感慨深い。『あの交差点』のワードの強さ。

初のきゃりーぱみゅぱみゅ、素晴らしいライブだった。楽曲が素晴らしいことは重々承知だったが、想像通りに想像を上回る楽しさだった。大好きな「きらきらキラー」が聴けなかったことだけが心残りだが、そんなのどうでもいいくらい楽しかった。久しぶりに全身の隅から隅までクラブミュージックを浴びた。また観たい!とすぐに思ったし、なんなら定期的に観たい。次週に控えたSUMMER SONIC 2019の東京3日目への期待を胸に、次のアクトへ向かった。

 

きゃりーぱみゅぱみゅ セットリスト

01. インベーダーインベーダー -extended mix-

02. CANDY CANDY -remix-

MC

03. 演歌ナトリウム

04. み

05. ファッションモンスター

MC

06. きみがいいねくれたら

07. 音ノ国

08. にんじゃりばんばん

09. 原宿いやほい

10. PONPONPON

 

――――――――――――――――――

Poppin'Party in ROCK IN JAPAN

直後にはHEY-SMITHを観たが、きゃりーの余韻すぎてあまり記憶が残ってない。トランペットを吹奏楽となんかのサーカス以外で観たことがなかったので、ああいった使い方をしてそれが様になっているのには軽く衝撃を受けた。これも次回機会があればもう少し予習していく。

 

その次にはマキシマムザホルモンだ。

身内で複数人がしっかり仕切ってくれたおかげで、初見でも奇麗だと分かるサークルとモッシュを体験できた。ホルモン楽しい。てか面白い。誰でも楽しめるようにMCや楽曲も作られていたことが印象に残っている。

 

ホルモンを楽しみ始めた矢先、ロッキン参戦のきっかけであるアクトPoppin'Partyの出演時間が迫っていた。楽しみにはしていたが、まだきゃりーの余韻が凄くて次にポピパのステージを観ることに集中できていなかった。ホルモンを途中で抜け、体だけ勝手にBUZZ STAGEへ向かう。次の瞬間、とんでもない光景を目にした。

 

BUZZ STAGEから、人があふれている。

 

本当に申し訳ないのだが、Poppin'Partyが満員にすることなど想像もできず、事前には彩紗ちゃんの正面張るかーなどと考えていた。しかし既に超満員。頑張ればもう少しいい位置まで行けたかもしれないが、その日私が観る最後のアクトということもあり割と疲れていたので、はっしーの正面くらいの位置まで進んでそこで観ることにした。既にリハーサルは終わった後だった。

 

私はこのPoppin'Partyをかなり楽しみにしていた。メディアミックス出身のPoppin'Partyのパフォーマンスがどこまでロッキンの客に響くのか、知りたかった。実際にはオタクが7割以上を占めていたのが少し残念だったのだが(全然人のこと言えない)。

 

Poppin'Partyの衣装は『NO GIRL NO CRY』と同じメンバー5人のカラーが入った新衣装。1曲目は「ティアドロップス」だ。地鳴りのような歓声が響く。「ティアドロップス」から始めれば、目立ったコールもないしポピパ初見の人でも付いていけるだろうと考えていたので、一番安定&最適な選曲だ。

「Poppin'Partyでーす!!」と愛美が甲高い声を響かす。簡単なメンバー紹介の彩沙ちゃんで飛びまくったりしながらすぐに次の楽曲へ。2曲目は「夏のドーン!」。これもよい選曲。タオル回しで誰でも楽しい。いいぞポピパ。いい選曲が続いているぞ。

3曲目は「NO GIRL NO CRY」。無難なチョイス。良い。オタクを出さないでこのままいい感じのセトリで、ロッキンのポピパ初見を打ち抜いていってほしい。SILENT SIRENも歌うこの曲は、対バンライブのための書き下ろしだったこともあって、情熱にあふれた歌詞が今回のロッキン出演への想いをそのまま歌っているようにも受け取れる。いい曲である。

 

続いた曲は「Time Lapse」。来ました。Poppin'Partyのライブはこの曲なくして始まらない。5人の声だけがBUZZ STAGEに響き渡った瞬間の胸の高まりは半端ではない。ライブでの「Time Lapse」が私は大好きなのだ。『うおーおお!うおーおお!』の声がBUZZ STAGEに籠りまくってる。客の声量が半端ない。この時ばかりは「いいぞオタクもっとやれ」と思いながら私自身も声出しまくっていた。

 

あっという間に最後の曲へ。テレビ番組イマウタでまさかのフルサイズ披露となった「キズナミュージック♪」だ。小さい箱で聴く「キズナミュージック♪」は5人の気持ちがなかなかダイレクトに伝わってきてエモい。かなりエモい。本当は「二重の虹」や「STAR BEAT!」など、最後の最後まで全力で駆け抜けて欲しかった気持ちがあるが、今のPoppin'Partyを象徴する自己紹介としては素晴らしい選曲だった。

 

燃え尽きた。本当はこの後に魔法少女になり隊を観に行こうかと思っていたのだが、完全に電池切れした。なかなかに良いパフォーマンスだったのではないか。

 

しかしオタクたちの振る舞いには少し気になったところが。ロッキンはフェスであり、アニメイベントのように光る棒を持つ場所ではないということと、人がたくさん入る前のほうでリュックを持つこの2つの行為は割とかなり迷惑なのだ。でもどちらの行為もかなり少数だったので、次はかなり減るかなーと思っている。場所に合わせる行動は、特にオタクにとって大事なことの一つ(戒め)。

逆にサークルやモッシュの文化はフェスならではなので、広がっていくといいなあと思ったり(BUZZ STAGEはやるには狭いけど)。


Poppin'Party、良い痕跡をロッキンに残せたのではないか。ステージから人が溢れる程の集客を見せたのだ。来年はもっと広いステージでPoppin'Partyが観れるかもと期待している。もしかしたら年末のCDJもわんちゃん。

 

Poppin'Partyで完全に抜け殻になり、私のロッキンは終了。きゃりーの余韻を思い出しながら帰路に着いた。

 

Poppin'Party セットリスト

01. ティアドロップス

MC

02. 夏のドーン!

MC

03. NO GIRL NO CRY

04. Time Lapse

MC

05. キズナミュージック♪

 

――――――――――――――――――

 

人生初めてのフェスは、これからの人生、音楽と一緒に生活をしていくうえでかなり重要な経験値になった。ロッキン前とロッキン後では音楽の楽しみ方も変わっている。簡単に言うと普段から音楽を聴く回数が極端に減ったことだ。原因は不明。それだけロッキンが引き出す「音楽の力」に魅せられた気がしている。ロッキンが私の音楽生活に与えた影響は今後かなり大きいものになりそうだ。ロッキン、来年も1日は行きたいところだ。

 

この翌週にはSUMMER SONIC 2019が控えていた。この日の感想も、今回以上に中身の濃い記事を書けたらと思っている。やっぱりPerfumeが強すぎた。

 

長い記事、最後までありがとうございました。