非破壊検査の浸透探傷試験で

蛍光浸透探傷試験という試験方法がある。

 

蛍光浸透液を試験体表面に浸透させて

表面を洗浄してから現像し、

そこにブラックライトを当てると

表面きずが蛍光を発する。

 

ブラックライトを当てるとなぜ蛍光を発するか?

 

 

蛍光する物質を含んでいるところに

当てているからなのはもちろんだが、

ブラックライトを当てることで

どんな反応が起こっているのか

 

そもそも蛍光とは…

 

蛍光とは、ある物体が、ある波長の光を吸収し、

それとは違う波長の光を放出する物理的な性質のことを指します。

 

ある分子がある波長の光を吸収し、

それとは違う波長の光(すなわち蛍光)を発する場合、

この分子のことを 蛍光物質と呼びます。

 

通常、蛍光物質が放出する波長は、

吸収した光よりも低エネルギーであり

これは簡単に言うと青色の光を吸収して緑色の光を発する、

または緑色の光を吸収して赤色光を発する、ということです。

 

光(または 光子)が蛍光物質に衝突すると、

そのエネルギーは蛍光物質の電子に移動します。 

電子は 励起状態になりますが、

ただちに余剰のエネルギーを失います。

このエネルギー損失の結果、光子の 放出 が起こりますが、

この光子は元の光子よりも低いエネルギーを持っているため、

より長い波長であり、異なる色を呈します。

 

illustration showing an electron's energy change as green fluorescence is emitted from blue incident light

蛍光と波長の原理/ Thermo Fisher

 

 

つまり、蛍光物質に紫外線を当てると

蛍光物質の電子が励起されるが余剰エネルギーを失い

紫外線よりもエネルギーの低い、

つまり紫外線より波長の長い可視光を放出することになる。

 

(紫外線のように波長が短いと高いエネルギーを持ち、

可視光のように紫外線と比べて波長が長いと低いエネルギーを持つ)

 

そのためブラックライトを当てることで蛍光色に光る。

 

蛍光色の浸透液を現像するには

白色の粉末を含む現像剤が適しているけれど、

それは白色が紫外線を透過しやすいから。

 

服の色による紫外線透過率は、

黒9%、白100%、ピンク96%、赤44%、緑101%。

 

服の色で違う! 紫外線透過率。/ キレイ

 

 

紫外線が白色の粉末を透過して浸透液まで達することができ、

蛍光色を発することができる。