秋元康
『綺麗事ばかり言っていると思われるのも嫌なので言っておきましょう。
「AKBのメンバーに、公平にチャンスをあげて欲しい」
誤解を恐れずに言えば、それは無理です。
これだけの人数がいれば、どうしても光と影ができます。
ベランダに並べた鉢植えと同じです。
僕たち、スタッフはできるだけ並べ替えをしようとしますが、どれでも平等にというわけにはいきません。芸能界というとことは、弱肉強食ですから。全員が仲良く、スターになれるほど甘くありません。
特に、AKBはチャンスの順番が如実にわかります。
普通のオーディションであれば、一人か二人合格して、後は全員不合格なのです。
でも、AKBは成長のドキュメンタリーです。
チャンスを待つだけでなく、チャンスを作る努力が必要です。
咲子や石田がぐぐたすで盛り上がったり、片山が美術部のきっかけを作ったり、仲川がドラムの才能を開花させたり…。
彼女たちの努力が道を切り開いています。
何もしないで、テレビや映画やコマーシャルのチャンスを待っていても、なかなか、巡って来ないでしょう。
最近、研究生の光宗について、よく聞かれます。「ゴリ推ししているんですか?」
いい機会なので、お答えしましょう。
今、テレビやグラビアやコマーシャルをやっているのは、すべて、先方からのオーダーです。僕が押し込んだわけではありません。まだ、研究生なのに、これだけ声が掛かるんですから凄いですよね。週刊プレイボーイの近藤や日刊スポーツの摂津から光宗の魅力について熱く語られました。今後が楽しみです。
つまり、AKBはショーウインドウですから、
誰かの目に留まることが必要なんです。
メンバーみんなの個性や才能や魅力を引き出すために、外部から何人ものクリエイターを呼んだり、いろいろな選抜を作っています。
チャンスが来ないと嘆くより、何かアピールして、そこを伸ばしてあげようと思えるヒントが欲しいですね。
AKBも昔より、活動の場が広がったので、みんな、頑張って欲しいです。僕も一人でも多くのメンバーの夢が叶うように頑張ります』
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秋元さんのおっしゃることは、まさに正論です。僕も同じ考えです。
ただ、事実と真実は違うこともあることを、皆さん覚えておいて下さい。
『今、光宗がテレビやグラビアやコマーシャルをやっているのは、すべて、先方からのオーダーです。僕が押し込んだわけではありません』
事実でしょう。
『たかみな母が一切報道されなかったのは、先方の判断です。圧力をかけたことはありません』
事実でしょう。
事実と真実は違うことがあります。あらゆる世界でいえることです。