アイドルの戦略その1 『センターはあえて外せ!』
■そうだったのか!池上彰の学べるニュースより (フィクション。筆者は僕じゃないです)
劇団
「なぜ、生駒っていう田舎者のブスが、センターなんですか?
他にもっと可愛い子がたくさんいるじゃないですか」
土田「白石さんのほうが可愛いから、白石さんをセンターにしたほうがいいんじゃないですか?」
池上
「いい質問ですね~。
なぜ生駒さんがセンターなのか。人気のある白石さんではないのか。考えてみましょう。
生駒さん以外のメンバーは、確かに可愛い子が多いです。
しかし、土田さんが言うように、仮に白石さんをセンターにした場合、皆さんの目が白石さんに集中してしまい、他のメンバーが引き立たなくなってしまいます。
白石さんはどのポジションでも人気が出るでしょうが、生駒さんを後ろのポジションにした場合は、目立たなくなってしまうんです」
劇団
「まあ、確かにそうですね。でも生駒みたいなブスじゃなかったら批判は出ないんじゃないですか?」
土田
「前田敦子さんみたいに、センターは叩かれる運命みたいな事をよく聞きますけど…」
池上
「土田さん、いい指摘ですね~。
まず他のグループを見てみましょうか。 SKE48の場合、松井玲奈さんの人気がすごいです。
握手会の対応も良いから、松井玲奈さんに一極集中してしまい、他のメンバーにファンがなかなか流れていかないんです」
土田
「SKE48のメンバーって松井さん以外、あと3~4人知っているぐらいで、正直誰がいるかわからないですね」
池上
「そこなんです。AKBのように、前田さんを批判の対象とさせることで、他のメンバーに満遍なくファンを流れさせるのと、松井玲奈さんのように一極集中でせき止めて、他のメンバーにファンが流れていかないのとでは、ビジネス的にどちらが良いかという事なんです」
劇団
「ということは、生駒みたいなブスを批判させるのも戦略なんですか?」
池上
「まず、乃木坂46がどのように活動していくのか。 ここがポイントなんです。
乃木坂46は、劇場を持たないかわりに、全国で公演をする予定です。
そして公演を前半と後半に分け、前半が終わった段階で、後半の立ち位置を、ファンが決める投票システムを考えているようです。
投票方法は未発表ですが、例えば、CDに投票券を付けるとか、携帯電話で投票させるなど、いろんな事が考えられます。
初めから白石さんをセンターにしてしまうと、白石さんに一極集中してしまい、後半の公演もそのままでいいんじゃないかとなってしまうわけです。
あえて生駒さんを前に出すことで、生駒さん以外のファンの方が、生駒さんをセンターから外して、いわゆる自分の推しメンをセンターにしたいと投票するわけです。
つまり、自分たちの力で推しメンをセンターにしたというファン心理が生まれるわけです」
土田「AKB48の総選挙みたいですね」
池上
「そうなんです。当初、乃木坂46は毎日が総選挙という、うたい文句でした。
そして、投票するのにお金が発生すると考えてはいかかでしょう?
仮に、携帯電話やスマートフォンで1票投票するのに300円発生するとした場合…1人が何票でも投票出来ると考えた場合ですね。
ファンの方は、推しメンのために1票なら入れてみるか、とお金を使うでしょう。
当然、推しメンをセンターにするために、100票・1,000票分の投票券を 購入するファンの方が出ても不思議はないわけです。事実、AKB48には、そういうファンが何人もいました」
劇団
「つまり、生駒みたいなブスをセンターにする事で、他のメンバーのファンをあおって、金儲けをしようとしてるんですね?」
池上
「いいところに気がつきましたね~。まさにその通りなんです。
例として白石さんで考えてみましょうか。
白石さんのファンの方が、生駒さんをセンターから外すために大量の投票をします。
当然、生駒さんのファンの方は白石さんのファンの方に負けないように大量に投票をします。
そこに多くのお金が発生するわけです」
劇団「なるほど~」
池上
「いかにも人気が出そうなタイプの白石さんを最初からセンターにしてしまうと、ファン同士の競争意識が働かなくなってしまうんです。
そこで批判が出そうな生駒さんをセンターにしたというわけです。うまくファン心理をついていますよね」
劇団「よく考えてますね~」
池上
「生駒さんをブス、男みたいと批判する方がいる一方で、 田舎の素朴な感じが可愛い、守ってあげたい、と思うファンもいます。
すでに生駒さんは、なぜあれがセンターなのかと批判する方が増えたことで、乃木坂46に目を向けさせる事に成功していますよね?」
劇団
「そっか~。生駒を、ブス、センター外せ、と思ってしまった時点で、すでに戦略にはまってるんですね」
(2ちゃんより引用。一部改変)
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このフィクション対談は、極論的な部分が多いです。
僕もツッコミたい所は多々ありました。
ですが、賛否両論を巻き起こして注目してもらい、その上で、「俺があの子を支えるんだ!」 というヲタ心を上手にくすぐり、軌道に乗せていく。
その流れが、誇張はあるけど、わかりやすく書かれているので、紹介しました。