社内異動で部署が変わるとき、一応の引継ぎはありますが、実際のところ、それで対応できるのは表面的なものです。
取引先との間で本格的な課題が出てきたときは、相手の言い分を確認するため、過去の担当者がしたことの経緯を調べることが必要となることが多いのですが、過去の経緯を知っている人が周りにいないと、たちまち歴史家のような作業になります。
まずは事実の確認からはじまり、次にどうしてこのような契約内容になっているか、ことの経緯を調べます。当時の担当者に電話したり、書類倉庫をひっくり返したり…。
しかし実際のところは事実の確認が精一杯で、経緯については朧げな事実を把握できれば良い方です。
そこから先は当時の取引先の状況や我が方の経営方針などを踏まえて推測するしかありません。
経緯はある事象を発生させた背景、要因、理由であり、過去を振り返る最も大事な部分です。
会社にもよるのでしょうが、私の勤めているところでは、5年も経つと部署の全ての人が入れ替わるので、立派な歴史時代になります。
今の世界も第二次世界大戦が歴史になろうとしています。
戦中派の世代が次々にこの世を去り、戦争を知らない世代が世界の政治経済を担っています。
歴史は繰り返す、と言いますが、どんなに映像や記録が残っていても、そこから経緯を読み取る努力を怠ると、実体験のない世代により、いとも簡単に歴史は修正されるということを実感するこの頃です。