◆自問
省エネの話題でときどき出てくる「一次エネルギー」って何?
◆自答
省エネを考えるときに必要な言葉の一つです。
エネルギーは、一般的に資源の状態から私たちが使用するエネルギーまで3段階で表現されています。
一次エネルギー:エネルギー資源(石油、石炭、天然ガス等)
⇓ 発電・精製等
二次エネルギー:エネルギー資源を使いやすく加工した状態(電力、灯油、都市ガス、プロパンガス等)
⇓ 送電・配送
最終エネルギー:家庭や交通機関、産業活動などで実際使用するエネルギー(電力、灯油、都市ガス、プロパンガス等)
それぞれの段階で発電や送電、配送時の段階で出るロスを加味すると、実際に我々が使うことのできるエネルギー(最終)は1次エネルギーより小さくなります。
◇電気の場合
発電所:発熱ロス60%+送電:送電ロス5%
⇓
有効に使用できるエネルギー:35%⇒こんなにロスが多いなんて!!
※ガスの場合は、輸送エネルギーのみが必要なため、電気と較べるとロスが少ないと言われています。
よって、普段は光熱費だけを気にしているけど、一次エネルギーを知ることで省エネ意識が芽生え、太陽光発電など再生可能エネルギーに興味がわいてくるようになる。
松ヶ原レモンの家では設計時に、断熱性や日射取得、設備効率などを計算して、どのくらいのエネルギーを使う建物かを検討しています(2020年には国によって義務化予定)。
◇計画時
松ヶ原レモンの家の一次エネルギー消費量 :60,695MJ
次世代省エネ基準の家の一次エネルギー消費量:89,125MJ(参考)
※建物の一次エネルギー消費量は暖房設備、冷房設備、換気設備、給湯設備、照明設備、その他(家電等)を計算の上、算出しております。
◇2016年の実行消費量
建物の一次エネルギー消費量:57,249MJ
太陽光発電(5.06kW)発電量:60,453MJ
◇2017年の実行消費量
建物の一次エネルギー消費量:58,176MJ
太陽光発電(5.06kW)発電量:65,636MJ
途中で、計画時にはない太陽熱温水器を導入していたりするので、良い線ではないでしょうか。
太陽光発電の発電量も並べてみましたが、少しではありますが、ミニ発電所として社会貢献できているようです。