どうも、てぃーすぶらっしゃーずです | ケニーのがらくた箱

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ヤー!
シンガーソングライティングトランスレーター / キイチエモンズのギタリストであるオバタケンのブログ!

新しい職場で仕事を始めてからも、昼食後に歯磨きをするようにしている。
今回の職場は休憩時間をグループごととか個人でずらすという習慣がないので、
歯磨きをする時間はどうしても他の人と同じになってしまう。

昼食が済んで、昼休みが終わる10分くらい前にトイレへ行くと、いつもその時間に歯磨きをするおじさんが二人いるので、
僕が歯磨きを始めると、鏡の前で男3人が正面を向き、無言で口元をゴシゴシするということになる。
洗面台もちょうど3つあり、それぞれがそれぞれの洗面台の前に立っているので、アーティスト写真にしたいなぁと思うくらい、ある意味ちゃんとした眺めだ。
3人並ぶようになってから、全員があるいはこの一体感のようなものに気付いているのではないかと思う。
誰も一言も話そうとしない。
クスリとも笑わない。製薬会社なのに。

会社の宴会などがあって3人で話すことがあれば誰からともなく思いを打ち明けるんでしょうね。

そして僕ら3人はまんをじして、
さあカメラに向かって
「どうも、てぃーすぶらっしゃーずです」。


    *


なぜ僕が昼に歯磨きをするようになったか。
怖くなったんですねぇ。

小さいころすごく虫歯ができやすくて、よく歯医者に行っていたのですが、
高校くらいになるとあまり虫歯にならないようになりました。
その感覚が落とし穴だったんですねぇ。

社会人になって、新卒で入った会社を2年で辞め、オーストラリアに行くことになりました。
そのとき、この機会に虫歯(もしあれば)治してしまえー! と思い、近所の歯医者に行ってみたら、あら大変。

そんなに虫歯あったんかいというくらいありました。
あとから考えればその歯医者が「治したがり」だというのもありましたが、
虫歯が思った以上にあったというのは事実でした。
問題は、えっ、たいして痛くないよ! というところです。
たいして痛くないから、歯磨きは積極的にはしていなかったし、
定期検診も行っていませんでした。

しかし歯医者は何回行っても、口の中をいじくられるという恐怖感に慣れることができないのです。
だから、それ以来というかオーストラリアから帰ってきてから(幸い滞在中は口のトラブルはありませんでした)、
何もなくてもできるだけ歯医者で見てもらうようになりました。



なんと帰国後に行き始めた歯医者は、「できるだけ治療しないようにしましょう」という方針でした。

歯はほかの身体の部分と違って自然に回復するものではないし、悪い部分を削り取って埋めてもそのすきまに菌が入ればまた同じこと。むしろ手入れが難しくなるから、問題のないレベルの虫歯ならしっかり磨いて現状維持したらどうですか、治療したかったらしますけど。

という考えの先生なのです。

安易に治してくれないから逆に人気が出るという歯医者で、いつも混んでいます。


    *


親戚の歯の話。

10年以上前に下の奥歯を抜いたことがあり、
その時かかっていた歯医者には
「とくに不便を感じないならブリッジや入れ歯をしなくても大丈夫」と言われていたそうです。

ところが最近になって別の虫歯で別の歯医者に行ったところ、
なんと、抜いたところに対応する上の歯が伸びてきているではありませんか。
噛み合わせの相手が存在しないために、隙間を埋めるべく成長したのですね。

耳を疑うような話ですが、先生は「下がってきている」のではなく「伸びてきている」と言い、
レントゲンを見てもやはり歯が長くなっていたそうです。
目を疑うような光景ですが。


   *


僕は幸せなことに歯並びが良いので歯が綺麗だと油断しがちですが、
見かけ倒しにならないようにしたいものです。

虫歯菌に感染していなければ虫歯にはならないという話もありますが、
そんな菌、いつ感染するかわかりません。

虫歯になんかなったことがないぞというあなたも、
大好きなあの子と夜の公園でチュウをしてほどなく虫歯人生が始まるかもしれません。

また、歯が丈夫な人でも歯茎が弱いということがあります。

歯医者が怖くてたまらないという人ほど、こまめに歯医者へ行ってみましょう。
そして昼休みの終わりの5分を歯みがきの時間にしてみましょう。
初めは面倒ですが、そのうちに食後の歯磨きをしないと落ち着かないほどになるはずです。

洗面台で自分と同じように歯磨きをしている人がいたら、
そっとひじでつついてみましょう。
そして鏡に向かって、
「どうも、てぃーすぶらっしゃーずです」