相談内容

 

東京都在住50代の男性からのご相談です。

お父様が亡くなり、お父様の実家のある長野県内の500坪の土地を相続することになりました。

長野へ行くことはこれまでもほとんどなく、相続して初めて相続した土地を見に行ったところ、そこには家が建っていました。

こういうことってどうすればいいのか?こんなご相談でした。

 

 

 弊社の分析と提案

 

地方ではよくある話で、地主(元々百姓など)は土地を貸していることが多いです。

こういった土地を借りて使う権利のことを借地権と呼びます。

(尚、貸している側は貸している土地を底地と呼びます。)

 

その際に、契約書の締結なんかほとんどしていません。

借地のとき、最も困るのがどこまでが借地の場所なのかということです。

 

今回は約500坪というかなり広い土地に一戸建が1軒建っている状況でした。

まさか約500坪の全てを使っているわけではないと考えられましたので、だとするとどこからどこまでを使用しているのかを確定させることが必要だと考えました。

 

というのは、今回の土地は、ご相談者にとって馴染みのない場所。

広大な土地を持っていても、管理もできない状況で、手放すことを視野に入れての相談でした。

 

そうなると、借地の箇所が特定できていないと、商品の内容が確定しないので、売ることもできない、価値も分からないということになってしまいます。

 

まずは、何の契約書やエビデンスも残っていない中で、誰かも分からない住んでいらっしゃる方にアプローチをして、契約関係の整理を行わなければならないと考えました。

 

その上で、以下のような道筋を立てました。

 

①住んでいる人(借地人かもしれないし、借家人かもしれないし、全く関係のない人かもしれない)への接触

②借地内容(借地箇所)の確定

③借地箇所の測量

④借地箇所を借地人に売却(or立ち退き協議?)

⑤残りの箇所の売却

 

 

 プロジェクトの実行

 

さて、住んでいらっしゃる方にアプローチをかけてみたところ、気のいい男性家族でした。

おそらく遠い親戚の方でかなり前から住んでいらっしゃるようです。

約500坪の中で、どこからどこまで借地なのかも、現地で確認をして頂き、測量もすぐに終わらせることができました。

 

そのまま、土地を買い取ってもらえないかと話をしたところ、快諾してくださいました。

 

ということで、残りの箇所の売却にも着手を行いました。

実は、今回の土地は元々農地だったものの、今は住宅地化が進む場所で、現地の不動産業者や工務店からニーズのある土地で、残りの箇所の売却もスムーズに終わりました。