第10回 シナリオライター的なゲームデザイン | ゲームデザインエクセレント

第10回 シナリオライター的なゲームデザイン

 広告の世界もそうなんだけどね、コピーライターになりたいっていう生徒に三種類のまちがい人がいる。ひとつはオーソドックスに先輩のまねをする人、もうひとつは先輩がやっても無駄だからやらなかったことを自分では革命だとか冒険だとか思ってやる人。もうひとつは"星目がち"な人たち。この三種類がいるんですよ。
  それを具体的に分ける方法を思いついたの。すごい単純に言っちゃえば星目がちな人たちは恋人にプレゼントする花束を野で摘んでくる人なの。要するに、ヒメジョオンでもわたしがまとめれば可愛いし、心がこもっていればいいと思っている人。もうひとつ、革命的な人たちはドクダミを持ってくる人たち。で、もうひとつは赤いバラとかカスミ草の組み合わせで持ってくる人なの。この三種類のまちがい人がいるわけ。


糸井重里 (宮崎駿『出発点』より;著者との対談から)