注釈 | ゲームデザインエクセレント

注釈

*1 :"教育業界"には実に不愉快な人たちがいます
  実際には教育業界にいるのではなく、広告業界にいるのでしょうね。しかし、学校の名前で公にしている以上「広告屋が勝手にやったこと」というわけにはいかないでしょう。 本文におけるこのあたりの表現は、かなり過激です。ただ、そうならざるを得ないのです。なぜなら、ゲームデザインをバックボーンにしている私としては、彼らの言は「おまえなど、おらん!」と言われているのに等しいからです。 なお、世界規模でビジネスを展開している会社では、"日本でしか通用しない職種名"がかなり前から問題視されています。工学院のパートナーである(株)バンダイナムコゲームスの場合、グラフィック職種を「ビジュアル・アーティスト」と呼びますが、これは世界標準にあわせた呼び方に他なりません。手前勝手な"ゲームデザイナー"の定義は、この国のガラパゴス事例をまたひとつ増やすことに他ならず、責任ある機関のとるべき態度ではないと言えるでしょう。



*2 : 「ユーザーインターフェイス」という言葉で......  詰めて「ユーザインタフェース」と標記する場合があります。工業用語の標記ルールでは、語末の音引き記号を省略することが多く、"ユーザー"と"インター"にそれを適用しているのでしょう。いわばコンピュータを"コンピューター"と書かないようなもので、技術屋方言といって構いません。 なお、工学用語としての「インターフェイス」は、異なるシステムの境界になる部分を差して用いられます。コンピュータではソフトウェアでも用いられ、特にオブジェクト指向プログラミングにおいて重要な概念になってきます(ちょっと簡単にはいきませんので、これ以上の説明は避けますが)。




*3 内部構造とそれを導入させたコンセプト......  具体的には、フロアの途中に柱がない「チューブ構造」というものです。エレベータなどの区画を中央に集め、主にそこに強度保持をさせることで、他の柱を不要としたのです。フロアを広く使えることから、施工主には歓迎されたのですが、採用した理由はそれではありません。「取り壊して建て替えることが、ただの頑丈な箱よりも容易」というもの。この背後には「都市は生き物である」という哲学があります。どんな建物もいずれば古びますが、このとき壊しにくければ廃墟になってしまいます。それを避け、街の生命力を守るためには、取り壊し時まで考えた設計が必要であるとの思想が込められているわけです。 周知の通り、ツインタワーはテロリストの攻撃によって崩壊し、今はもうありません。飛行機衝突の衝撃が分散されることなく集中した上、航空燃料が内部で炎上、その結果、チューブの強度が一気に失われてしまったためと言われています。哲学を悪用されたと言えるでしょう。


*4 :プログラマにとって重要な判断基準 実際には、工学全体の価値基準かも知れません。以前、ある自動車評論家が"最近のエンジン周りの設計はなっとらん"と批判しているのを読んだことがあります。マニホールド(エンジンからの排気をマフラーに導くためのパイプ)を、滑らかな曲線ではなく、直線部分を延長したような不自然な繋がりにしてしまっている例が多すぎるという主旨でした。 私は車の設計に関しては素人ですが、それでもスバル・インプレッサのエンジンルームをみると、美学へのこだわりのようなものを感じます。逆に、三菱ランサーエボリューションのエンジンルームはいただけません。補機を、隙間を見つけてはごちゃごちゃと詰め込んだような感じで、どうも下品です。 だからといって、車好きなら承知の通り、両者の性能にはほとんど違いはないのですから、本当にどうでもいい部分ですね。


*5 :『ウィザードリィ』でいえばビショップ 魔法使い系と僧侶系の両方の魔法を覚えることができる職業です。一見便利そうですが、ものすごく成長が遅いため、実際にパーティーに加えると足手まといになる傾向がありました。このゲームでの転職は、基本パラメータが一定値以上になればいつでもできるため、まずは魔法使いか僧侶のどちらかで全魔法を覚えさせてから転職させるのが、使いたい場合の基本だったと言えます。 ゲームデザイナーに置き換えて考えてみると、あちこち示唆に富んでいるように思えてしまいます。