◆ 知識+スキル=技術 | ゲームデザインエクセレント

◆ 知識+スキル=技術

 これらのスキルですが、実はゲームだけの問題ではありません。およそ企画職である以上どんな分野でも重要なものが多いですし、いくつかの項目は、就職一般においてよく語られる内容と重なってきます。
  これには、ゲーム産業は想像されるほどに特殊な世界ではないという現実もあります。かつてはいろいろ誤解もあったのですが、世間で常識とされる行為は、その大半がゲーム会社でも常識なのです*1。そして、企画職は、分野が異なっていても基本の部分で同じであるということも、言えると思います。何しろ、全体としての顧客は共通なのですから。
  とはいえ、実際のところ、他分野の企画屋をゲーム業界に連れてきても、そのままでは通用しないでしょう。ゲームの企画のためにさまざまなスキルを使うにしても、自分の好きなように使えばいいのではなく、ゲームのために使わなければなりません。ゲームのことを全く知らないのでは、「ために使う」ことだってできないのです。
  つまりは、個人のできることとしての「スキル」があり、それをゲーム産業で使える「技術」として成り立たせるためには、相応に特化した「知識」が必要ということです。
  これを式として表せば、次のようになります。


   知識+スキル=技術


 では、その「知識」部分は、どんな感じになるのでしょうか。
  図は、そのあたりの関係をざっとまとめてみたものです。左にあるのが個々の知識で、右にあるスキルと結びつくことでそれぞれの技術になるのだと言えるでしょう。


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  図中、「知識」「スキル」の中間にある3項目は、先述の3要素を名詞として表現し直したものと言えます。
  「プロジェクトマネージメント」とは、ずばりプロジェクトを仕切ることです。
  「マーケティング戦略&分析」は、ビジネス面での判断・評価をするということに他なりません。
  そして、「ドキュメンテーション/プレゼンテーション」。直接的には「提案」に直結していますが、提案の前提として発見(&想像)があることは確かなので、"新しい遊びや面白さを見つけ提案する"にあてはまります。
  例えば、エントリーシートの「特技」欄に書くのなら、こうした名称が必要でしょう。また、授業科目として成立させる場合も(もっとも、『知識』部分もそれぞれに独立した授業科目になりそうですが)、こうした名称が役立つものと思います。