◆ ゲーム産業の構造
続いて、ゲーム産業の構造を見てみましょう。 |
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続いて、ゲーム産業の構造を見てみましょう。
全体を見れば実に大きく多様なのですが、その全てをスコープしたのでは、訳が分からなくなってしまいます。そこで、コンシューマを前提にまとめてみます。
図は、業界の構造を模式化したものです。
中心にあるのがゲーム会社。ゲームソフトを作る会社です。ここを基本にして周辺を考えてみましょう。
まず、プラットフォームのメーカーがあります。具体的には任天堂やソニーなどで、コンシューマのゲームを作るためには、これらの会社とサードパーティー契約を結ぶ必要があります。
次に開発用のハードウェアやツールなど。プラットフォームメーカーが用意しているものもありますが、サードパーティー製も広く使われています。また、近年ではミドルウェアやゲームエンジンなど、かつては自社で行なうしかなかった工程を補うソフトウェアが拡がっています。これらは、開発期間の短縮のため、ライセンス契約を結んだ上で適宜使うことになります。
開発の過程では、必要に応じて外部のクリエイターを使います。個人もあれば、会社の場合もあります。種類によっては、アニメや映像など、他業種を本業とする会社に依頼する場合もあります。近年では、ボイス付きが通常なので、声優が所属するタレント事務所との交渉やレコーディングスタジオなどの手配も入ってきます。
そして、開発が終われば販売となります。商品一般として、メーカーと小売店の間に卸売りが入るのですが、コンシューマゲームの場合、現実にはプラットフォームのメーカーが直接卸売りも担当しています。完成したソフトをDVD-ROMに焼いて先方の会社に持ち込めば、後はパッケージ化と流通まで進んでいきます。
また、実際に売り出すためには、パブリシティ=広報や広告を展開しなければなりません。その相手方となるのが、ゲーム雑誌やゲーム専門のウェブサイトなどです。広告は、費用対効果を考慮した上で、テレビなどの一般媒体にも展開することになります。