◆ 例えばこんなもの2 | ゲームデザインエクセレント

◆ 例えばこんなもの2

以上はシミュレーションゲームとして、間接的なアクション→リアクション関係を意識しました。もっと直接的な操作を考えるとどうでしょうか。
例えば、音ゲー的な方向性など。各地に伝わる日本の伝統芸能として、田植え歌なんてものがありますね。本来、つらい田植えの作業を乗り越えるための知恵だったわけですが、呪術的な意味合いもあるのかもしれません。
あるいは"トトロ"の一シーンのように、種の周りを踊ることでポンっと芽を出させて、さらにぐーっと背伸びをすることで生長させるとか。「ダンスで作物を育てる」という形でゲーム化してみるというのもいいかもしれません。話しかけることで植物の生長を促すなんていう試みも実際に研究されていますから、これを組み込むのも面白そうです。
こんなあれこれを組み合わせてみれば、こんなものができます。


あなたは、ニューウェイブの農業技術者。
果樹と心を通わせることで、目当ての果実を実らせる研究をしています。
踊りを見せたり歌をうたったりすることで、うまく果樹を育ててください。
また、時には直接話しかけてあげることでも、育ち方に違いをもたらします。
ユニークな果実を収穫する方法を、模索しましょう。


一方、もっと原点の部分に目を向けるということもできます。「農業」というシステムとして確立する以前の、「植物を選別し、生長させる」部分に注目するのです。
こんにち作物として知られているものも、原種を見るとあまりの違いに驚いてしまうことがあります。それだけ品種改良を進めたということですが、考えてみれば第一歩を踏み出した先人たちがいた訳ですね。その試行錯誤はたいへんだったでしょう。しかし、人間にとって、それは同時に楽しみ・喜びでもあったはずです。
そこで、こんな形にしてみます。


あなたは、100人の乗客を乗せた宇宙旅客船の船長。
事故で、見知らぬ惑星に不時着してしまいました。
救助が来るまで、なんと5年間。しかもし食料は大半が失われています。
この星には、いろいろな食べられる植物があります。
うまく栽培方法を見つけ、実を収穫して、生き延びなければなりません。
救助がくるまでの5年間、果たして何人を生還させられるでしょうか。


タマゴがあったら、何が出てくるのか気になるでしょう。種子にも同じことが言えないでしょうか。その意味で、これは「発見型アプローチ」となるわけです。