「この方は本当にプロだなあ。素晴らしいリーダーだなあ」
と稽古で感じたので書きたいと思います。
リーダーとリーダーシップは似ているようで違います。
リーダーとは「集団の責任者という役職」のこと。
リーダーシップとは「みんなの先頭に立って舵取りをする能力」のこと。
リーダーシップがなければ本来はリーダーとは言えません。
私はリーダーシップのこの「舵取りができる能力」とは、ズバリ【愛】だと思うんですよね。
束ねる人たちに愛を持って接せられるかどうか。
世の中には怒りをぶつけることによって叩き上げて行くリーダーも多いけれど、
そのやり方は根底に相手に対する愛がないと、単純に相手を潰すパワハラになるだけです。
今回大友さんの指揮が素晴らしいなと思ったのが、まず根底に
「良い音楽を作りたいから、みんなに頑張ってほしいし、きっと出来るはず」
がとても言葉から伝わることでした。
プロの指揮者にとっては、市民合唱団はやはりアマチュアですし、スキル的にもどかしい部分は大きいはずだと思います。
それでも私たちと同じ目線に立ち、良いところは褒め、注意点は正直に述べた後、「もっと良くなるはずです」と諦めずに愛を持って向き合ってくださる姿は、私たちのヤル気を引き出してくれます。
そして結果、想像以上のパフォーマンスを引き出せている。
それがスマートに出来るからこそ、この方はプロなんだなと私は心から感じました。
役者時代、色々な演出家さんも見てきましたが、良い演出家はやはり役者やスタッフさんに愛を持てる人でした。
でもたまに、リーダーではなく「ボス」になってしまう人もいた。
リーダーという役職の【権力】を振りかざして、支配することで集団を思い通りににさせようとする人。
時として権力が必要な時もあるかも知れないけれど、大抵そこにあるのは本人の独り善がりなエゴなので、結果良いパフォーマンスは引き出せないどころか、質が下がることが多い。
リーダーになるのなら、まずはリーダーシップを磨くことが大切なのだと心から思いました。
本当に、大友さんはリーダーシップを備えた素敵なマエストロです。
そのような方の元で今回歌わせていただけること、光栄です
両国国技館での第九の詳細については、
こちらをご覧ください。
先日のマエストロ稽古は、約2000人の合唱団でした。
当日はその倍以上になります。
声の厚みが物凄いです!
本当に感動しますので、
ぜひお越しください♫
今日も最後まで読んでくれてありがとうございました