【読書】望み/雫井脩介

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 2025年8冊目 Audible

 【望み/雫井脩介】聴き終わりました。

 ↓⚠手帳ネタバレあり


 ↓以下大きなネタバレなし


 極々普通の4人家族。長男は高校生、長女は中学生。


 ある時長男が家に帰ってこなくなる。


 それと同時に同じ市内で高校生A君が殺害されるという痛ましい事件が発生する。


 どうやら長男がその事件に関わってるらしいが、果たして【加害者】なのか【被害者】なのか…。


 「息子はそんなことは絶対にしない!」と息子の無実を望む父親と、「たとえ加害者だったとしても生きていてほしい」と願う母親。


 高校受験生の立場から「自分の未来が壊れるなら兄が被害者でいてほしい」と思ってしまう長女。


 家に押し寄せるマスコミ。


 家へのイタズラ。


 離れていく周りの人々…。


 読んでるとどんどん辛くなりますが、同じ子を持つ親として他人事ではなく、様々なことを考えさせられる話です。


 ここのところよく【加害者家族】【被害者家族】の苦悩についての本をよく読むのですが(手紙/東野圭吾 白鳥とコウモリ/東野圭吾etc.)こちらは両方の苦しみを想像できる…そんな話でした。

 

 子を持つ親…そして思春期真っ只中の子にも読んでほしいと思う作品です。