イコノイジョイが衣装やヘアメイクで大変お世話になっているオサレカンパニーさん、茅野しのぶさん(同社取締役・クリエイティブディレクター)ですが、最近、YouTubeとWebマガジンでスタッフ密着取材やしのぶさんインタビューがありました。

オサレさんといえばまずAKB48ですが、イコラブやノイミーの話題も出てくるので、ご存知の方も多いとは思いますが改めてご紹介します。

※23/12/14にオサレカンパニー監修のイコラブ衣装完全解説本「=LOVE衣装本 ときめきを纏って」(160p, 主婦と生活社, 2980円)が発売、24/1に重版も決定(奥付にイコラブ担当チームのスタッフ名も書かれています)。

※24/1/27にイコラブ公式SHOWROOMにて、しのぶさんをゲストにメンバー全員出演で、「=LOVE衣装本 重版記念 スペシャルトークライブ」が配信されました。公の場でメンバーとしのぶさんが衣装について語り合ったのは初めて。メンバーも「貴重な機会だった」と振り返っていました。

(動画は予告なく見られなくなる可能性があり、その場合リンクを削除します)

 

一つは文化服装学院が卒業生紹介としてオサレカンパニー(AKB48の衣装部から2013年に会社として独立、10年目になる)で働くスタッフ4人に密着取材した45分の動画です。(23/10/16完全版up)

 

 

しのぶさんのコメントも随所に入りますが、2番目のプレス(広報)編の神尾さんはインスタ担当なので、たぶんイコノイジョイの衣装の細部についてインスタで発信されている方ではと思います(他にも広報担当はいるでしょうが)。

そして3番目のスタイリスト編の久慈菫さんは間違いなくノイミーの衣装に関わっている方で(私服的な衣装を一人ずつスタイリング)、動画中に「冨田」「櫻井」といったネームも見えます。

(追記)23/12/14にイコラブ衣装本発売記念のオサレカンパニー・インスタライブでしのぶさん、中島華菜子(なかしまかなこ)さんと共に登場しました(司会進行役)。イコノイジョイ担当とのことなので3グループに関わっておられるようです。

 

 

(たぶんこの時の衣装と思われる)

 

久慈さんはノイミーのCDにスタイリストとしてクレジットされていますし、上の写真をよく見るとネーム左上に「≠ME武道館」と小さく書いてあるので、23年6月末のツアーファイナル武道館2daysに向けた準備をしているところのようです。「来週、担当しているアイドルグループのコンサートがあるので」というのが≠ME武道館でしょうか。

メンバーはよく知っているのでしょうが、ファンはなかなか顔や仕事内容を知る機会がないので貴重な動画といえます(MV Makingのフィッティングでよくスタッフが写り込んでいますが)。

 

この動画内でのしのぶさんの発言でイコラブ(イコノイジョイ)を連想した印象的な言葉。

「例えば、秋元さんだったり指原さんだったりっていうのは私がもう直接やりとりしてやるんですけど」

 

「私が大事にしている3本柱は、利益になるか、将来性があるか、話題性があるか、っていうのを3ついつも考えていて、それが全部ある案件はなかなかないんですよ。3つのうちの何かがハマるっていうのと、私自身の琴線に触れるかどうかっていうのを大事にしてるんですよ。私が熱量を持ってやれるか。」

 

「AKBに限らず売れる条件が1つあると思っていて、漫画みたいというのが重要だと思っていて、全てのキャラクターがバラバラ、漫画で『ONE PIECE』ってあるじゃないですか? 『ONE PIECE』みたいにキャラクターが立っていて、わかりやすく、子供からおじいちゃんとかが見てもわかりやすいっていうのがグループでは大事だと思っていて」

 

なお、文化服装学院公式chでオサレさん関係の動画は初めてではなく、今年新卒で入ったデザイナー松永さんの在学中の紹介動画やAKB48大衣装展の紹介(今回動画の予告)もありました。

(追記)松永香梨さんは、イコラブ17th「絶対アイドル辞めないで」MV(24/6/22up)のエンドクレジットに、Stylistの一人としてしのぶさん久慈さんと並んで Matsunaga Kaori(OSARECOMPANY)とクレジットされています。白セーラーをデザイン?

 

 

 

もう一つは、働く女のワーク&ライフマガジン「Woman type」(女の転職type)のしのぶさんインタビューです(23/10/26up)。

 

紹介文には、「22歳の時、デビュー間もない『AKB48』のスタイリストとして単身で飛び込んでから18年以上、業界の第一線を走り続けてきた。その他『=LOVE(イコールラブ)』など人気アイドルグループの衣装に加え、有名高校の制服デザインを手掛けるなど活動の幅を広げている」とあります。

 

「例えば『=LOVE』の『あの子コンプレックス』という曲は失恋がテーマなので、どこか退廃的で切ない雰囲気にしたくて。イメージを具体的に伝えるために、皆に枯れた庭園の写真を見せながら共有していました」として、舞香さんの「あのコン」衣装がドーンとアップで(大きな写真もう一点は峯岸みなみさん卒業ドレス)。

『=LOVE』の『あの子コンプレックス』佐々木舞香さん衣装。全体的に落ち着いたトーンでまとめて、繊細なレースではかなさを表現している。「胸元に草花の装飾を施し、退廃的な庭園を演出しています」(茅野さん)

 

「自分の心に刺さるものを作る」では、アマチュアの仕事なんですよね。
だからこそ私は「三つの視点」を大事にしています。

それは「アイドル本人の視点」、「事業のプロデューサーやクライアントの視点」、そして「ファンの視点」の三つを指す。

これらを大切にするに至った経緯は、AKB48のデビューまもない頃にまでさかのぼる。

 

初期のAKB48は、ファンがいてこそ成り立っていました。それなのに、初めてアキバにある劇場以外の会場でコンサートをした際、ファンをがっかりさせてしまったんです。
プロデューサーの秋元さんとは「いつもと同じような衣装を着て、“劇場から飛び出してきた”みたいなコンセプトが成功するだろう」って話していました。
でもいざ当日を迎えたら、「せっかくの大きな会場なのに、いつも通りか」ってファンの声が耳に入って。

 

ファンの方はもっと新しいAKB48を求めていたのに、私たちプロデュース側は「いつも通り」を求めていた。
この時に初めて、「立場によって求めるものが明確に違うんだ」って気付いたんです。それはアイドル本人もしかりだったかもしれません。
三者の要望はそれぞれ異なるから、それらがほんの少しでも交わったところをくみ取って、感動できたり、共感できたりする部分を衣装で魅せる。それがプロとしての、私の仕事だと考えています。

 

しのぶさんのインタビューはこれまでもいくつかありましたが、より俯瞰的に語られておられるので、ぜひ全文をお読みください。