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 前回のお話はこちらです。

 



 

 

 

 



 

 読み書き支援難民だった我が家ですが、とうとう某総合病院のLD外来に予約を取ることができ、2月末に初受診しました。

 

 

 



「やっと専門家の支援を受けることができる!」と喜んだのも束の間で、今度は息子に何て説明する問題が浮上しました。夫に相談すると、

 

 

 




これはもう、ありのまま話せば良いんじゃないかな?息子くんはレゴやロボットプログラミングが得意だけど、読み書きが苦手だよね。だから病院でトレーニングを受けるよって。でも人は誰でも得意なことと苦手なことがあるから気にしなくて良いよって。

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確かに、「人は誰でも得意なことと苦手なことがある」というのは良い説明だと思いました。しかし、親である私達が息子に読み書きが「苦手」なのだと断言するのは、どうしても抵抗がありました。

 

 



 

 理由は、私の幼少期にあります。私にはきょうだいがいます(以下、「Niwacaきょうだい」と呼びます)。Niwacaきょうだいはとても地頭が良く、3才から将棋・麻雀・囲碁・ルービックキューブなど頭脳系の遊びを好み、親が教えなくても将棋や麻雀で使う漢字は全て書け、意味も理解していたそうです。

 






事件は私がちょうど今の息子と同じ年くらいの頃に起きました。父が私とNiwacaきょうだいに勉強を教えてくれていた時、父が

 

 

 





Niwacaきょうだいは本当に頭が良いな!一を教えれば十を知るタイプだ!!

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と言ったので、私は父に聞きました。

 

 




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パパ、私は?


 



 

父は間髪なくこう答えました。

 

 

 



Niwacaは五か六くらいかな!

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父に悪気はなく、端的に事実を述べただけなのはよくわかります。もし私とNiwacaきょうだいが知能検査を受けたら、間違いなく私の方が低いはずです。それでも、たとえ事実であっても、悪気はなくても、実の親から「Nicawaはきょうだいより劣っている」と言われたことはすごくショックで、30年近くたった今でもあの日のことを鮮明に覚えています。自分はきょうだいより劣っているというコンプレックスは、正直今でもあります。

 

 


 

何が言いたいかというと、私はこの体験から、「親の何気ない言葉というのは、想像以上に子どもに大きな影響を与える」と信じています。

 

 


 

息子は近い将来、人よりも読み書きの習得に時間がかかるという事実に自分で気づくと思います。いや、もう気づいているのかもしれません。それでも、母親である私からは何があっても絶対読み書きが「苦手」とは言いたくありません。もしそんな風に言ったら、息子は私のようにコンプレックスを抱え続けると思います。

 

 


 

どうしたら前向きに、良い伝え方ができるだろうか。私は一晩中頭を悩ませました。

 

 



 

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