「今、話題になっている「クラン畑 かぼちゃ増殖事件」を
皆さんはご存知ですか?」
モラフ先生が眼鏡をなおしながら
生徒に問う。
「かぼちゃ増殖事件?
クラン畑って、クラン婆の畑?」
えんぴつを口と鼻の間に挟み、
足をブラブラさせながらつぶやいた。
「そうよ、すたるちゃん知らないの?」
「聞いたことないやーっ」
わたしは、ウランを横目で見ながら答えた。
ウランは、わたしの親友。
ユストピア大陸のリーフォンの木にすんでいる。
わたしのお隣さんでもある。
あっ、紹介が遅れたね。
わたしは、リーフォンの木にすんでる、
正真正銘の魔女。
「でもでも、いーっぱいかぼちゃがあるんなら
みんなで食べればいいじゃんっ。もうすぐハロウィンだし?」
わたしは得意げにいった。
「はあ。」
ウランはため息をついた。
「食べれるかぼちゃなら困らないわ。
クラン婆も大喜びよ。けど、違うから騒動になってるのよ」
ウランは、やれやれという表情で話した。
「食べれないかぼちゃって、どういうこと?」
わたしは、興味津々に身を乗り出した。
「クラン畑で育てているかぼちゃは、
ユウランコイナパンプキン。わたし達が、
よく食べているかぼちゃよ。けど、増殖したのは
ガルペスナパンプキン。一口食べるだけで、
永遠に深い眠りに落ちてしまうという、恐ろしいかぼちゃ。」
ガルペスナパンプキン・・・。
「ガルペスナパンプキンは、ユウランコイナパンプキンと
全く違うのよ。漆黒で、中は真っ赤。
でも、クラン婆が飼っていたムウロがガルペスナパンプキンを
食べてしまったの・・・。ムウロは、クウラ畑の番人でもあるし、
クラン婆がとても可愛がっていた愛犬。
クラン婆はとっても落ち込んで、家から出てこなくなったのよ。
のろわれたかぼちゃだと知らずに、森のどうぶつたちが、
ガルペスナパンプキンを食べてるみたいで・・・。
森のどうぶつたちはたちまち減少してるのよ」
「おっそろしいっ!
その、がるぺすな・・・ぱんぷきん?を
全部採って燃やすとか何とかしないと・・」
「いいえ、ガルペスナパンプキンは異様な速さで
実る。一回ガルペスナパンプキンが生えると、
そこからは一生ガルペスナパンプキンが生え続けるのよ」