暑くなったりしますが、どうか気候の変動に負けないでください。
 栄養を摂って睡眠を確保するよう留意しましょう(自分にも言ってます)。

 今回は、最近ますます人気の「プロテイン」と「コラーゲン」の
 違いについて説明させていただきます。

 
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   【コラーゲンとプロテインの違いとは?】
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スポーツクラブで「プロテイン」をすすめられて
「コラーゲン」とどう違うの?
「プロテイン」を摂っているけど「コラーゲン」と併用してもいいの?
など、プロテインに関するご質問が増えています。


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 ▼違いは
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「プロテイン」摂取は、アミノ酸補給として優れています。
「コラーゲンペプチド」摂取は、一部はアミノ酸補給となりますが
コラーゲン由来のペプチドがカラダの代謝を促進して
組織を修復することが特長です。

似ている点はありますが、カラダへの作用(機能性)が違います。


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 ▼栄養素としての分類
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栄養素の分類では、どちらも「たんぱく質」に該当します。

「たんぱく質」はカラダを作る材料になりますが、
皮膚、筋肉、骨などのほか、ホルモンや酵素などもたんぱく質なので、
すごく沢山の種類に作り替わります。

「プロテイン」は、牛乳由来の動物性のものと
大豆などが由来の植物性のものがありますが、
「コラーゲン」は動物の生のコラーゲン由来ですので動物性しかありません。


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 ▼アミノ酸の摂取
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「プロテイン」は、アミノ酸をバランスよく摂取できるよう作られています。

「コラーゲン」は、必須アミノ酸の「トリプトファン」が欠けていることから、
アミノ酸スコアはゼロで、昔は栄養価が低いと言われていました。
最近では、安眠をもたらすグリシンや、関節痛や美肌に良いプロリンなど、
生理活性作用のあるアミノ酸がたくさん含まれていることから、
食事にプラスする意味があると考えられています。

「コラーゲンペプチド」を食べると、半分程度はアミノ酸摂取となり、
残り半分程度はペプチドの形で小腸が吸収するため、
この部分はアミノ酸の栄養素摂取とはなりません。
(吸収量は個人差があります)

とはいえ、コラーゲンは、牛乳やチーズよりも「たんぱく質」の含有量が多く
(100gあたり、乳は13g、コラーゲンは88gで6倍多い)、
筋肉を作ることで注目されている分岐鎖アミノ酸のBCAA
(バリン、ロイシン、イソロイシン)も乳より数倍は多く含まれているため、
食べた半分しかアミノ酸が吸収できなくても栄養補給になります。

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 ▼ペプチドの摂取
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「プロテイン」は、ペプチドの形では、ほとんど吸収できません。

「コラーゲンペプチド」は、コラーゲンにしか含まれていないアミノ酸
「ヒドロキシプロリン」が他のアミノ酸と結合することで
胃腸で分解されにくく、多くのペプチドが吸収できます。

コラーゲンの18種類のアミノ酸が2個から10個くらいつながって
吸収されるため、いろいろな形のペプチドが吸収されることになります。
その中で、今わかっているのは、
比較的吸収量の多い、PO(プロリンとヒドロキシプロリン)、
OG(グリシンとヒドロキシプロリン)がカラダの細胞にシグナルを与えて、
遺伝子の発現を正常化して細胞の働きを活性化することで、
いろいろな組織を修復することがわかっています。
これがコラーゲンを摂る意味です。


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 ▼併用する場合
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摂取目的が異なるため、併用は意味があります。

また、どちらかひとつ摂りたいという場合は
手前味噌になりますが、コラーゲンの方がたんぱく質摂取にもなりますし、
ペプチドのアンチエイジング効果があるので、
よいのではとオススメさせていただいております。

併用の場合の摂り方は、とくに決まっていませんが
運動前後にプロテインを摂る場合、
コラーゲンペプチドは朝や夜など異なる時間に摂った方が
吸収がよいのではないかという意見があります。
(科学的には証明されていません)

運動をされている方は、コラーゲンペプチドと
プロテインの合計で1日20g程度までの摂取であれば
過剰摂取にならないと思われます。
(腎臓の機能が低下している方はご注意ください)

併用すると、プロテインがカラダの材料になり、
コラーゲンペプチドはカラダを作り変える代謝を高めますので、
相乗効果はあります。


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 ▼併用のエビデンス
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アメリカンフットボールの選手をプロテイン20g/日摂取群と
プロテイン10g+コラーゲンペプチド10g/日摂取群に分け
シーズン前、シーズン中に続けて摂取して骨量や筋重量、
脂肪量といったカラダの組成の変化を調べたところ、
シーズン前のトレーニング期(摂取開始から3ヵ月)において
コラーゲンペプチド群の方がプロテインのみ群に比べて
筋重量がより増加しました。

また、筋重量は通常シーズン中には減る一方なのですが、
コラーゲンペプチド摂取群ではプロテインのみ群に比べて
その減り幅が少なくなることもわかりました。

 『FOOD Style 21 vol.14 no.7 2010年 P62~65
  岩佐慎也(筑波大学大学院)ほか』




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