リオでの経験(2) | ニトリな日々

リオでの経験(2)

それからはリオの観光を楽しんだ。

ポン・ジ・アスーカル(Pon Do Azucar)



と呼ばれる大きな丘はあの007の映画の中でジェームスボンドと鮫男が戦ったロープウェイのシーンでも有名である。

砂糖パン(塊)


という意味で形が似ていることから名づけられたという。
(そういえばミスドのポン・デ・ケージョはチーズパンという意味だ)


一通り歩いて観光を終え、一路サンパウロに戻ろうと朝のバスステーションで
バスを待っていた時。ブラジル人の若い兄ちゃんが近づいて話しかける。

「よう、どこへ行くんだ?」

「サンパロに戻るんだ」僕はスペイン語で答えた。

「お前は中国人か?それとも日本人か?」

「日本人だ」ポルトガル語なので一寸勝手が違う。

「バスの出発まで時間あるからゲームでもしないか」

「ああいいよ」

「じゃあ、まずジュースをかけようぜ。いいか小銭を適当につかんでそれぞれ金額を答える。数字が近いほうが勝ちだ。それ」

これは僕が勝った。

「じゃあ、次はピザをかけるぞ」

こうして2,3回僕が勝ってはいたが段々とかける物の値段が上がっていった。

4回目には金額100ドルをかけることになった。

そして案の定、僕が負けた。そして僕にすぐに100ドル払えと言う。
僕は抗議するか、拒もうかと考えたがやつの懐に何か膨らみがあることに気づき、おとなしく従った。なけなしの財布の奥に隠しておいた日本円1万円札を渡しもうゲームは終わりにしたいと告げた。

幸い奴はその1万円札を持って去っていった。


憧れのリオの苦い経験であった。