“誘い”の太刀と変化技

柳生新陰流に伝わる「九箇の太刀」は、自ら先に動いて反応を誘発し、そこへの反撃をもって勝ちを得る「“誘い”の太刀」の会得を目的としているようです。



“誘い”の太刀とは、いわばカウンターへの対カウンターであり、この技法を当流では「変化技」と呼称しております。
空手の変化技の典型として「流し突き」が挙げられます。

【流し突きの要点】
・横への体捌きは最少限にし、前へと一直線に入身していく気構えが肝要である
・此方から正中面上を前進して仕掛け相手が反撃(カウンター)した瞬間に体を流しながら突く
・攻撃の姿勢の要点は、拳で突くというより身体全体で相手に体当り(頭突き攻撃)するような心持ちにある

《流し突きのバリエーション》

軸足のスライドによって正中線を外す「流し蹴り」

【流し蹴りの要点】

・膝を抜いて腰で転位しつつ蹴る点は、流し突きの理と同様である

・先の先のタイミングで蹴る事が肝要

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