身体の柔軟性は空手の上達には欠かせない要素の一つです。
柳川昌弘先生は、その重要性について『空手の理』(福昌堂)で、このように記されています。
身体を軟らかくすると技だけでなく心も軟らかくなってくる。この逆は必ずしもそうはいかない。心を軟らかく持つと技は軟らかくなるが、その時身体の固さがせっかくの宝を半ば殺して中途半端な結果となる。
柔軟な身体は怪我や事故を防止し、最も大切な姿勢をつくるのに欠かせない要素である。
小学生時代の私は、立位体前屈で指先が床に届かないほど硬い身体でしたが、中学時代に芽生えた強さへの憧れから、自己流で身体を鍛え始め鍛錬の一環としてストレッチを継続した結果なんとか股割りができるようになりました。
それ以来、欠かさずに取り組んでおりますが、特に重視しているのが肩甲骨と股関節の柔軟性です。
これらの部位の柔軟性は、身体を柔らかく運用する鞭身に大きな影響を与えますが、身体の硬い者が100%できなくとも80%程度できれば実際上の効果は充分あります。
ですから、先天的に身体が硬くても諦めることなく継続してストレッチに励むことをお勧めします。
空手に則したストレッチのコツは、身体中の一切の力を抜き、そのままの姿で瞑想するつもりで行なうことです。
このようにやると、技の上達を害する最大の要因である力む癖を除く利があります。
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