前蹴りの理 | 柳川昌弘先生直伝 二聖二天流柔術憲法 愛知稽古会の武ログ

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はじめは便宜上写真〔④A〕のような足の構え(両足の位置)をとるとよい(きわめて縦セイシヤン立ちに近い立ち方)。

その姿から後足で前蹴りを行うものとする(Bの写真は前方(正面)からみた姿)。写真〔⑤A・B〕のようにまず軸足(前足)の膝の力を「一瞬にしかもごくわずかに抜く」。

しかも、この動作とほとんど同時に蹴り足(右足)の膝だけでなく足全体を脱力させる。これによって腰にぶらさがった蹴り足は腰を支点としたブランコのように体軸方向に振り出されるかの如く前方への始動をはじめている。したがって体軸は両膝のゆるみ(必要最小限とすべく練磨すること)により微妙に前進して、蹴り足の始動を促す。その姿形は一見して〔④B〕とほとんど区別がつかない姿形であることが望ましい。

とくに上体の構えがそのままの姿を保つよう上体に余計な力が加わらないよう注意すること。ために呼吸にも当然注意すること。こうする理由は不自然な心身から生ずる「気配」を消すためである。このことは、蹴り技そのもののスピードにすら優先する大事である。

写真〔⑥A〕は始動した蹴り足を下腹により吊り上げるようにして蹴り技としての加速を加えつつある状態を示す。蹴りそのものの動作は下腹から順次足先(中足)へと力を移しつつ加えることで振り子あるいはムチの如きスピードを得るのであるから、足先に初めから力を加えることが最もよろしくない。ムチの中程に結び目があるような結果となる。

写真のように振り挙げられつつある膝より脛や中足部分が先に前進することなく少々遅れて腰に引きつけられるようにすることである。

写真〔⑥B〕からわかるように、蹴り足は相手からみると軸足の影から突然発進するかのように進出させることが大切である。要は蹴り足全体が正中面を通ることが蹴りにかぎらず一切の技の生命ということである。

写真〔⑦A〕は前蹴りが極った姿である。これを写真〔⑦B〕からみればわかるように蹴り足が正しく一直線(正中面上を)に進出することである。

〔⑦B〕のように蹴り足は軸足と同一線上(正中面上)にある。これは蹴り足が最短距離を通り、ためにスピードばかりでなく身体全体(とくに軸足)の受動筋力が最大となることを意味する。このような正確さを「つめる」ことが相手にとっていかに察知しがたいものとなるかを体感することが第一である。

 

以上、『武道空手の理 第20回』より抜粋。

 

《参考》

蹴り技は突き技に比べると始動の際に上体が動いて余分なモーションがつきがちです。

これは軸足に体重が移動するのが原因ですが腿挙げによって改善できます。

 

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