サッカーは芸術だ。
俺はそう思う。
時に、どんな映画よりドラマティックだ。
時に、涙すら流す。
サッカーは芸術だ。
サッカーは人生だと言う人がいる。
俺はそこまでは思わない。
幾ら何でも、私財を投げ打ったりはできない。
だから別に、海外に赴き、試合を観に行ったりするわけでもない。
金も無いし、働かなきゃならないし。
でも、サッカーの試合を観ている時だけは、日々精神を蝕む仕事の事を考えずに済む。
それ程集中できる。
貧困な生活や、嫌な事を忘れることができる。
それ程熱中できるのだ。
サッカーこそが我が人生だと思っている人は、世界にたくさんいるだろう。
自国が負け、ショック死してしまう人すらいるのだから。
理解できる人は少ないかも知れないけど、俺はその気持ちは判るつもりでいる。
サッカーとは、それだけのものなのだ。
もしこの国に生まれていなければ、サッカーの国に生まれていれば、俺だって母国の敗戦にショック死してたかもしれない。
この試合が終わり、後には何も無い生活が待っていると思うと、もう生きているのが嫌になる。
サッカーは人生だと言う人がいる。
俺はそこまでは思わないけど、その気持ちはわかるつもりでいる。
サッカー王国ブラジルを下した。
散々崩しまくって、ゴールも面白い様に決めた。
準決勝、ドイツはうまく行き過ぎた。
この試合は、逆に気を引き締めないとならないだろう。
やっと此処まで来た。
メッシがやっと、決勝まで来た。
前回も前々回も、そして24年前決勝で当たった時も、ドイツに負けているアルゼンティーナ。
この舞台で、今度こそドイツを討ち果たす事ができるか。
日程的にハンディを持つ上、ディマリア等も本調子ではないだろう。
とは言え、個人的に勝って欲しいのはアルゼンティーナ。
ディマリアはまたベンチから。
あーもうこれが最後の試合じゃないか。
もう泣きたい。
それがもう途方も無く悲しい。
これこそマラカナンの悲劇だ。
双方、約4週間で7試合を戦ってきた。
その間アルゼンティーナは怪我人を出したし、ドイツは病気をした者がいた。
お互いに、準決勝と同じスターティングメンバー。
と思ったら、中盤が、当初の発表だったケディラでなくクラマーになっている。
疲れが溜まっているのだろう、練習中に怪我をしたとの事。
3位決定戦でもそういう選手がいた。
イグアインの角度の無い所からの無理なシュートはサイドまで転がって行く。
逆に折り返しのカウンターを食らう方が怖いので、好判断かも知れない。
直後ドイツはクロースとエジルのコンビネーションからチャンスを作るが、アルゼンティーナが何とか足にかける。
巧みなパス回し、集中力を感じる守備、予想通りドイツがペースを握っている。
勿論アルゼンティーナの集中力も半端じゃない。
確実に止めている。
ドイツが珍しく後方でミス、イグアインが左利きだったら一点入ってた場面。
何度か攻め込む場面も見せる。
クラマーは接触プレーの影響か交代、前半からシュールレが入って来た。
前半終了が近付くと、ドイツが攻め込むシーンが増える。
ヘベデスがどんぴしゃのヘッド、これはポスト。
またポストか。
やはり、何かに見守られているのかと思ってしまう。
アグエロがラベッシの代わりに入って来た。
早々攻め込むが、イグアインはオフサイド。
メッシのシュートはポストの脇を転がって行った。
日程的にもきつく、その上120分の死闘を抜けて来たアルゼンティーナが、右にメッシを置き、此処で勝負に行っているか。
かなりリスクが有る。
それにしてもエジル。
攻撃の要。
ノイヤーのファウルぎりぎりのプレーでイグアインが痛む。
ていうかファウルだろ。
ていうかイエローだろ。
ていうかレッドでもおかしくない。
飛び蹴りだもの。
やがてドイツのペース。
俺的MVPマスチェラーノのミス、自らイエローを貰う事でピンチを阻止。
疲れも有るのだろう、かなり攻め込まれている。
そんな苦しい時間を守り切り、1点を取りに行くアルゼンティーナ。
イグアインがアウト、パラシオが入る。
メッシが3人かわしたが、ラストパスは微妙。
其処からカウンターを受けるが、一連の攻撃を何とか凌ぐ。
やはりディマリアの投入は無い様だ。
ペレスを下げ、ガゴが入る。
中盤の粘りで上回りたいのだろう。
ゲッツェはクローゼとの交代。
クローゼはこれがW杯最後の試合となるだろう。
さすがに。
今大会、延長戦は8試合目との事。
何とその内3試合が、アルゼンティーナのものだ。
疲労が残っていないわけがない。
ドイツのチャンスを跳ね返し、そのカウンターも得点にはならない。
愛すべき、サッカーの国アルゼンティーナ。
相手は超強敵ドイツ。
なのに無失点。
寧ろ、ドイツの方が疲れている様に見える。
何処からこの力が湧いて来るのか。
パラシオの絶好機、ループは枠の外。
マスチェラーノに潰されたシュバインシュタイガーが足をつる。
彼も今大会随分働いた選手。
ラームのクロスもマスチェラーノがカット。
恐ろしい男だ。
アルゼンティーナの魂。
PK戦はまずい。
それは判っている筈だ。
だからこそ後半開始から勝負をかけたのだから。
そういう意味では、展開が味方しているのはドイツ。
PK戦はまずい。
それは判っている筈だ。
情報も無いし、何よりノイヤーがGKだ。
PKの時誰にゴールを守られたら嫌かと問われれば、ブッフォンやツェフやクルトワ等名立たる名GKを差し置き、大体の選手はまずノイヤーを挙げるだろう。
とは言え、ドイツ相手に1点取るのは容易ではない。
だから、それすら仕方ないと思い始めていた。
だが、とうとう試合が動いた。
シュールレが突破、ゲッツェが決める。
ドイツの若い才能に、アルゼンティーナの守りが崩された。
当然全員で攻め上がって行くアルゼンティーナ、対してドイツは時間を使い始める。
メッシの最後のFKは、バーを越えて行った。
そして、今大会最後の試合が終わった。
或いはディマリアがいれば、と思わざるを得ない。
その上で、僅かとは言え期待を持つ場面も何度か有ったが、見事に打ち砕かれた。
後一歩の処で、届かなかった。
メッシは次回31歳。
これからどういうチームを作っていくのだろう。
盤石の強さを見せたドイツが4回目の優勝を飾り、長い戦いが終わった。
更にロイスが戻るとなれば、暫くはドイツの天下が続くだろう。
最優秀GKはノイヤー。
シレッセンかベナーリオが良かったが、それはさすがに無茶だなw
メッシがMVPか。
まあ面白くしてくれた選手の一人ではある。
終わってみれば、ハメスロドリゲスは単独得点王じゃないか。
しかもコロンビアはベスト8敗退だ。
つまり5試合しか戦っていない。
これもまた凄い。
個人的にはまあまあ満足した大会だった。
ブラジルやアルゼンティーナ、更にはオランダが優勝すればもっと盛り上がっただろうけど。
暫くは、今大会録画した試合を観て過ごす事になるだろう。