BJ

実は昔、「ブラックジャック」全巻を持っていて、結婚で引っ越す時に泣く泣く西荻窪の古本屋さんに売ってしまった悲しい記憶があります。それに混じって「ゴルゴ13」も随分と有りました。


医者と殺し屋、相反する感じがしますが、僕はこの2人のキャラクターのどちらにも共感出来るのです。

共通点は、プロ中のプロである事。自分なりの掟を持っていること。高額の報酬を要求する事。なのにたまに無償で仕事をする事。正義や悪を超えた神のような存在でありながら人間である事。などです。


どちらも命の重みを伝える事がテーマなんだと思えるからです。命を救う人が居れば、消す人も居る。どんなにちっぽけな命でも救えば世の中が変わるかも知れない。逆にどんなに社会的に影響力がある人でも亡くなってしまえば、流れが変わってしまう。どちらも本当です。


「ブラックジャック」にはDrキリコという、まるで殺し屋のような医者が登場します。彼は安楽死の請負人で、ブラックジャックに真っ向から勝負を挑んでいます。倫理的には彼の行動は罰せられるべきなのかも知れませんが、言ってる事はわからないでもありません。ブラックジャック自身懊悩し、それでも人を救おうとし、何度も精神的挫折を噛み締めます。


かたや「ゴルゴ13」デューク東郷は見た目には、一切悩みませんし、迷いもありません。一瞬の迷いや隙が自分自身の死を招く苛烈な環境に身を置いてるからです。でもどことなく哀愁があるのはなぜでしょうか?無表情で読み取れない顔、「……」というセリフ。読者自身の想いがそこに反射されてしまいます。デューク東郷は知ってるのです。だけど倒すのです。一発一発、自分を確かめるように撃ち出される必殺の弾丸。それが彼のすべてなのではないでしょうか?



なぜ突然こんな事を書いたかと言うと…ザ・マジックアワーの余韻で思い出してしまったのです。観た方はおわかりですね?医者と殺し屋???