米国NASDAQ(ナスダック)100を売りポジションで持つのは間違いか?
(ひかこのブログ 2020.6.11)
バカやろう!間違いだよ!
結果がそう語りかけています
日々史上最高値を更新し、NASDAQ100の売りポジションを持ってから、2割上昇しました
予想が外れ、精神的な苦痛を味わっており、
自己批判して、米国株信仰に改心しようかとさえ感じてきています
世界が間違っているのか(→今のところ圧倒的に自分が間違っている)、世界がユーフォリアに陥っているのではないか、考えてみました
【ユーフォリア(熱狂的陶酔感)とは】
ユーフォリアとは、過度な幸福感、陶酔感
マーケットでは、好景気が続き相場も上昇基調をたどるなか、市場全体が高揚感から熱に浮かされているような状態
ユーフォリアに包まれると、市場参加者は冷静に先を見通すことが難しくなり、多少のリスクを取ってでも強気な投資活動を続けることで、過熱した相場がバブルを引き起こす可能性もある
(野村證券https://www.nomura.co.jp/terms/japan/yu/A03138.html)
こんな格言もあります
「強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」
これは、米著名投資家ジョン・テンプルトンの言葉で、分解していくと、上昇相場を4つにわけることができます
1 市場が総悲観となった局面が、強気相場の出発点
2 先行きに警戒感や疑い(懐疑)が残るうちは徐々に上昇(回復)
3 警戒感が薄れ楽観的になったころは、相場の天井圏が近い
4 市場が総強気や幸福感に浸っているときに、上昇相場が終わることが多い
私は、今が4だと思うんだと信じていますが、1だったら絶望的です
さて、次に割高・割安の尺度になるPER・BPRを見ていきます
ネット上にNASDAQ100の平均があると思いきや、あまりないので、一手間加えました
【NASDAQ100 指数集計】
NASDAQ100の組入銘柄上位22社で、総額の7割を占めるため、22社を集計しました
赤字の会社は、加重計算では除外して、集計しています
No. |
銘柄 |
純資産 比率 NAV |
PER |
PBR |
1 |
APPLE INC |
11.77% |
42 |
25 |
2 |
MICROSOFT CORP |
10.92% |
38 |
14 |
3 |
AMAZON.COM INC |
10.75% |
28 |
23 |
4 |
FACEBOOK INC-A |
3.98% |
47 |
9 |
5 |
ALPHABET INC-CL A |
3.74% |
37 |
6 |
6 |
ALPHABET INC-CL C |
3.63% |
37 |
6 |
7 |
TESLA INC |
2.48% |
0 |
59 |
8 |
NVIDIA CORP |
2.35% |
26 |
5 |
9 |
PAYPAL HOLDINGS INC |
2.04% |
97 |
14 |
10 |
NETFLIX INC |
1.92% |
197 |
46 |
11 |
ADOBE INC |
1.90% |
87 |
24 |
12 |
INTEL CORP |
1.83% |
10 |
3 |
13 |
COMCAST CORP-CL A |
1.79% |
17 |
3 |
14 |
CISCO SYSTEMS |
1.77% |
16 |
5 |
15 |
PEPSICO INC |
1.72% |
32 |
18 |
16 |
AMGEN INC |
1.30% |
19 |
15 |
17 |
COSTCOWHOLESALE CORPORATION |
1.29% |
41 |
10 |
18 |
T-MOBILE US INC |
1.17% |
375 |
6 |
19 |
BROADCOM INC |
1.12% |
12 |
5 |
20 |
QUALCOMM INC |
1.09% |
32 |
27 |
21 |
TEXAS INSTRUMENTS INC |
1.07% |
27 |
15 |
22 |
CHARTER COMMUNICATIONS INC-A |
1.05% |
0 |
0 |
|
合計 |
70.68% |
|
|
|
単純平均 |
|
55 |
15 |
|
加重平均 |
|
48 |
18 |
(参照)
・組入銘柄
野村アセットマネジメントNEXT FUNDS NASDAQ-100®連動型上場投信
組入全銘柄情報(2020年7月31日現在)
・PER・PBR(実績)
ヤフーファイナンス・各社検索(2020.8.27)
上位5社だけで、組入比率の4割を占めているので、単純計算ではなく、組み入れ比率に応じた加重平均はPER48倍、PBR18倍を見るのが正しいと思います
日本の資本コストは7%程度といわれ、PER 1÷7%=14倍が妥当といわれ、日本の平均PBRは1-1.5倍なので、今のNASDAQ100の株価はかなり割高です
資本コスト7%の根拠
「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクト(伊藤レポート)で、資本コストは、国内機関投資家が平均6.3%、海外機関投資家が平均7.2%といわれているため
日本とアメリカの経済規模、成長性、インフレ率の違いはあれど、少し過熱しすぎだと思います
【成長し続けたら、割高ではない?】
「株価が割高であっても、成長し続ければ、割高ではない」という考えがあります
以下の条件で計算してみました
50年・100年後、∞(無限)の成長予測が立てられないので、年率20%、40%(利益率は一定で売上が増加)し続けた場合の5年後・10年後、の株価指数はどうなるでしょうか?
前提:1株当たり純資産3、利益1、株価48→PER48倍、PBR18倍
成長率 |
1年目 |
2年目 |
5年目 |
10年目 |
1.2 |
1.00 |
1.20 |
2.07 |
5.16 |
PER |
48.00 |
40.00 |
23.15 |
9.30 |
PBR |
18.00 |
13.09 |
5.97 |
2.05 |
1.4 |
1.00 |
1.40 |
3.84 |
20.66 |
PER |
48.00 |
34.29 |
12.49 |
2.32 |
PBR |
18.00 |
13.09 |
4.91 |
0.93 |
20%成長(1.2)した場合、5年後の売上高は2倍に増加し、株価指数はPER23倍、PBR6倍となり、10年後のPERは9倍となり、10年経てば、割安水準になります
次に40%成長(1.4)した場合、5年後の売上高は4倍に増加し、株価指数はPER12倍、PBR5倍となり、PERは割安水準になっています
継続的な利益成長があれば、今の株価水準も適正水準なのかもしれません
ただ、毎年20%・40%成長は可能なのでしょうか?
企業の実力もさることながら、世界経済成長が止まったり、法人税が増税されたりすると、利益成長の雲行きは怪しくなると思います
【どうする?売りを増やす?】
現在、20万円近く含み損を抱えていますが、売りポジションを増やしていないのは幸運でした
結果を見れば、我慢ができた自分を褒めてやりたいです
格言「下手なナンピン大怪我のもと」
逆張りですが、ちゃんと守れました
毎日、GMOクリック証券のCFDのアプリを見て、損切するかポジションを増やすか嫌な悩みを抱えていましたが、半年・1年先のことを考えて、売りポジションを持っており、短期は無視すべきだと思いました
ただ、余力が少ないと、確認せざるを得ないので、売りポジションを増やすことは辞めようと思います
ここから先はしばらく静観
とりあえず、証拠をプラス10万円ほど積み増し、アプリを消し、見ないことに決めました(笑)
以上