円熟ではなく、角熟をめざす
人間は、不完全だから、どんな人間にも長所が半分、短所が半分あります。
短所を気にしてはいけません。
短所をなくす必要はありません。
長所が伸びれば短所は人間味、味に変わるのです。
短所が味に変わるまで長所を伸ばすこと。
今までは、円熟という欠けたものがないものを理想としてきました。
人間には短所があり、個性があり、失敗しながら、罪を犯しながら成長していきます。
まん丸にはならないのです。
角張ったまま成長していくのです。
これが「角熟」という生き方です。
円熟ではなく、角熟こそ最も個性ある生き方です。
個性のある本物は、角張ったまま熟していくのです。
角張ったまま熟していくところに、個性ある本物の人間の姿があります。
円熟から角熟へ。
理性的な倫理観から、感性を原理にした新しい人間の生き方へ
切り替えることが必要なのです。
現実を肯定し、現実を活かしきる感性を原理にして、
欠点があり、短所があり、角張ったまま熟していく生き方を
人間の理想にしていくこと。
個性ある人間の理想は、角熟です。
円熟にならなくていい、
角張ったところはそのまま残し、長所を伸ばす。
円熟をめざすな、角熟をめざせ。
感性論哲学・芳村思風先生の言葉