しばらく訪ねなかった散歩コースで、リラの花が見ごろを迎えていたので撮ってみた。
リラ
モクセイ科ハシドイ属の落葉樹。原産地はヨーロッパの東バルカン半島のアフガニスタン。
フランス語では「Lilas=リラ」、英語では「Lilac=ライラック」
和名はムラサキハシドイ(紫沈丁花)。香りがよく、香水の原料にもされる。
我が国へは明治時代の中期にアメリカ人が自宅から札幌に持ち込んだのが始まり。現在は「札幌市の木」。例年五月下旬に「札幌ライラック祭り」が開催される。
ライラックという名前より、「リラ」という別名の方が日本語になじむような気がする。
家ごとに リラの花咲き 札幌の
人は楽しく 生きてあるらし
昭和30年に札幌を訪れた吉井勇の歌。
大通公園に歌碑があるといわれる。
※※ 「リラ冷え」
リラの花が咲くころ、北海道では一時的に冷え込むが、俳人秦谷(はんがい)美枝子が昭和35年に札幌で詠んだ
リラ冷えや 睡眠剤は まだ効きて
で、はじめて名付けた言葉。
花冷えという言葉は昔からあるが、俳人の感性が新しい言葉を生み出した。
後に作家、渡辺淳一が小説「リラ冷えの街」を発表、そのことばは日本中に広まった。
リラの花は四枚が基本だが、まれに五弁のリラがある。
五弁のリラは幸運を呼ぶとされている。
希少価値に対する幸運伝説といえばそれまでだろうが、数多い花の中から五弁の花を見つける楽しみを一度味わってみるのも楽しいものだ。
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