朝方まで降っていた雨があがりると、涼しくなってクーラーを使用することのない一日となった。
午後4時ころになって庭の木で蛁蟟(つくつくぼうし)の鳴き声が聞こえてきた。鳴き声は5度
繰り返して鳴き、その後は聞こえなくなった。
ツクツクボウシ(写真は先年に撮ったもの)
鳴き声は、蛁蟟(つくつくぼうし)・・・と思い込んで聞くと、そうとしか聞こえない。
だが、昔の人はさまざまな聞き方をしたようだ。
旅の途中、病気で亡くなった筑紫の人の魂が、蝉になって、「筑紫恋し、つくしこいし」と鳴くのだという伝説もある。
「うつくし(美し)、よーし(佳し)」と聞いた人、「つくつくおし(惜し)」と聞いた人「つくつくうし(憂し)」と聞いた人・・・。
蛁蟟だけではない。ミンミンゼミは「見う 見う(会いたい会いたい)」と鳴き、クマゼミは「然(し)か然か(そうだそうだ)」と鳴いているのだと云う。
今では、音を写し取るだけの鳴き声も、昔は言葉として聞いていたことが分かる。
自然と会話する中で、自分を見つめ直していたのかもしれない。
蛁蟟の鳴き声、 皆さんには どう聞こえますか。
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